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教会への社会主義思想の影響2

 

かつて社会主義であった国々で軽蔑される職業は、専業牧師、商人です。

旧ソ連の学生と話すと、商品を仲介するだけの仕事は卑しい、と言います。

 

 しかし、商人が存在しなければ、いくら素晴らしい品物があっても、それが必要な場所に届くことはありません。

 

 だから、ソ連においては、石鹸がないと叫んでいる市民のすぐそばの駅に石鹸が山積みになった貨車が放置されていたということがありました。

 

 商業は、社会において欠かせない尊い仕事であり、苦労が多い仕事なのです。

 

 商人は、社会の血液とも言える存在であり、生産者と消費者を結ぶきわめて重要な役割を演じています。

 

 社会主義などの影響が強いと、ものを作っている人は尊くて、ものも作らないでただ売るだけの人はずるい人という風潮が強いように思えます。

 

 また、専業牧師も現在のロシアでは軽蔑されます。

 

 仕事をしないで宗教なんかやっている人間は怠け者だ、というわけです。

 しかし、社会の基礎は宗教であり、教育です。

 思想は、社会の根幹に存在するので、思想を軽蔑するような社会は、敵に自分の心臓をさらけだしている人のようなものです。

 思想は、人間を動かす根本的な力を持つので、何を考えるべきかについて無頓着な社会はいずれ崩壊します。

 だから、正しい教え、思想、哲学について考えることを軽んずる今の日本の教育は、おろかなのです。

 

 

 




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