教会への社会主義思想の影響3
文化相対主義や社会主義の影響で、私たちは、貧しい者を美化する傾向がありますが、実際には、貧しさ=高潔 という図式はありません。
もちろん、金持ち=高潔 という図式も成立しないのですが、しかし、金持ちになるには、ある意味で、努力が必要であり、禁欲が必要です。
共産主義の人々が言うような「強欲な資本家と高潔な労働者」という図は正しくないように思えます。
資本の蓄積と保持には、相当の禁欲が必要であり、智恵が必要です。自己訓練なしには資本を成長させることはできないでしょう。
「美女をはべらせて葉巻をふかしている禿頭の社長」の図は、私の知っている限り実例を知りません。
資本主義が発達し、市場が成長するには、約束を守り、納期や高品質の製品を作って、それを流通させなければなりません。
それゆえ、貧しいことと、自己訓練の欠如とは密接な関係があるのではないかと思います。