国防意識

 

 戦後の日本は、安保体制の中で平和を自分で守るという意識をなくしてしまった。

 「核実験反対!」とインドやパキスタンに向かって叫ぶが、インドやパキスタン両国が日常的にテロや戦争の危機に直面しているという事実に同感できない。

 相手国が核を持っており、自国にそれが飛んでくる恐れが充分に予想できる場合、それを抑止する方法を真剣に考えるのは当然のことである。

 その場合、核兵器に対して核を持つなとそのような国々に向かって言う人々は、ではどのような手段をもって隣国の脅威に立ち向かえばよいというのだろうか。

 そのように叫んでいる日本人は、アメリカの核の傘の下にいて、他国からの核攻撃に備えている。

 もし、他国に核兵器反対と唱えるならば、自分がその範を垂れるべきではないだろうか。

 日本の政府が核を持っていないからという理由は理由にならない。

こういった非現実的な反戦論は、戦後の日本人の国防意識の低さを如実に物語っている。

 

 

 




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