エクソシズム及びリバイバル
(1)霊の戦いについて
後千年王国説では、この地上における勝利を強調しますから、霊的な戦いが現在でもあって、悪霊追い出しなどがあると考えても矛盾しませんが、無千年王国説では、歴史的勝利についてあいまいですから、どうしてもそういった出来事を捨象してしまう。
事実、私の友人でカウンセラーをしているH兄弟やその牧師であるM師は、悪霊に取りつかれた人々の追い出しを行っておられますが、断食と祈りによって、実際に追い出しに成功しています。
家族からすれば、本当にわらにもすがりたい思いでしょう。
こういった「現実生活を何とかして欲しい」という要望にこたえられる首尾一貫した終末論は、後千年王国説だけだと思うのです。だから、カリスマ系の霊的戦いに理論的な基礎を与えることができるのは再建主義以外にはないだろうということで、ジョセフ・モアクラフトは、さかんに両者のマッチメイキングを進めてきました。
(2)リバイバルは何故起こらない?
リバイバルと叫ばれていますが、終末論と律法観において決定的な回復がなければ、リバイバルは起こらないでしょう。リバイバルが起こらないのは、これまでのキリスト教が日本人に合ったキリスト教でなかったからだとか、もっと土着文化の中に入っていかねばならないとかいう環境的な問題ではなく、今日の教会の主流神学が、無律法主義で、敗北主義だということだと思います。つまり、本質的な部分においてキリストを王として迎え入れていないという「根本的な失敗」があるからだと思います。
サタンの働きにおいて、悪霊との対決、エクソシズムなどは、いわば瑣末な部分に入るのであって、もっとも根本的な働きは、無律法主義、無神論教育、進化論教育の受容、敗北主義、逃避的終末論の受容にある。
こういった部分にメスを入れて、いわば、キリスト教界全体が、大きな悔い改めをし、真の意味においてキリストを王として迎え入れない限り、リバイバルは起こらないでしょう。