万事が益になる

 

 サタンは狡猾である。

 彼は巧妙にユダやパリサイ人、祭司、律法学者たちを扇動して、キリストを殺害しようとし、事実、その計画は実現した。

 しかし、神はサタンよりも上手なのだ。

 神は、キリストの殺害というサタンの究極の反逆すらも、御自分の計画のために利用された。

 キリストが死ぬことによって、人類の贖罪は実現したからである。

 サタンは、陰謀を企てるが、その背後には常に、自分の意志をとげようとする神の「陰謀」がある。

 「わたしの言葉はむなしくわたしのもとに返ってくることはない。」

 クリスチャンは、サタンの第一の標的である。

 サタンは常にすきをうかがって、私たちを不信仰に陥らせようとする。

 時には失敗するかもしれない。ユダのような人物に裏切られることもあるだろう。

 しかし、そのような失敗の背後には、常に神の御計画がある。

 ユダの裏切りが結局神にとって利益になったように、サタンが私たちを貶めるために弄した策は、すべて神によって、神と私たちの利益になるように利用される。

 それゆえ、私たちにとって、究極的・恒久的な失敗はありえない。すべてが益に変えられる。

「神を愛する人々、すなわち、神のご計画にしたがって召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。」(ローマ8・28)

 

 




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