世界の回復と聖書律法

 

生物の身体には恒常性維持機能がある。

例えば、肉体に傷がついたら、それを修復して元通りにしようとする働きが備わっている。もしこのような機能がなければ、その生物は死滅してしまわねばならない。

神の創造された世界は、恒常性を維持するように出来ている。

安息日は、このために設けられた制度である。

睡眠や安息、休暇、レクリエーションがユダヤ教やキリスト教において重要なテーマであるのは、「創造世界は元の状態に復帰しなければならない」という大きなテーマがあるからである。

 

神が世界を創造された目的は、人間によって世界が繁栄し、神の御心にかなった文明を地上に建設するためであった。それゆえ、そのような建設に逆らって、世界を堕落させ、破壊する行為は「罪」と呼ばれて、刑罰の対象となった。

 

この「罪」を処罰し、人間を神の文明建設に再び向わせたのが、キリストの贖いである。キリストの贖いは、「まず人間を回復し、次に世界を回復する」ための御業であった。クリスチャンになった人々は、神のために働くことを願うようになる。そして、アダムに与えられた「神の文明建設」に参加して、全世界を神の原初の秩序に回復し、さらに、それらを発展させるために働く。

 

このように、世界の存在目的が「回復と発展」にあるのであるから、人間は、神の法以外の法を用いることはできない。神の法は、世界の回復を目指している。しかし、人間の作った法は、必ずしも世界の回復を目指していない。例えば、犯人が、被害者に償いをしないまま、刑務所に入られているならば、聖書の原則『加害者は被害者に弁済することによって互いの関係は修復する』は犯されていることになる。

 

人間の作った法律は、神の法に準拠しなければならない。人間は、高等法として、聖書律法を採用しなければならない。そうしなければ、世界を回復させることはできない。

 

世界の回復及び発展のためにこれから人類がしなければならないことは、世界諸国に福音を伝え、聖書律法を世界の諸国が採用するように働きかけることである。そして、罪によって傷ついた人や世界を神の治癒方法によって、回復させ、彼らに安息を与えることである。

 

 

 

 




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