進化論問答
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「人を殺しても、殺されることはない。」という教訓は、潜在的殺人者に対す>>
る誘惑である。
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この理論は、近年の犯罪心理学では否定されています。死刑は犯罪抑止力を持た>
ないというのが犯罪学の主流意見です。(もちろん反対意見もあります。どのよう>
な学会でも全員一致はまずありません。
申し訳ございませんが、法実証主義者や相対主義者が支配する世界とか学会が何を言っているのか、大勢はどうか、そのような人々の間の権威は何を言っているのか、は、自分の意見を補足する役目しか果たさないのであって、自分は何を思うのか、ある立場について自分はどう思うのか、なぜそう思うのか、を提示されなければこのような場において無益だと思うのですが、いかがでしょうか。こちらは、彼らが権威だとは考えていないのですから。
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どうやって、地面を這っていたクモが、学習もなく、突然に3次元の空間に巣を>>
作る本能を身につけることが可能なのか?>>
遺伝子の変異がそのような本能を作り出すような非連続が果たしてありうるのか。
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遺伝子の構造はまだ完全に解き明かされていませんし、解き明かされたとしてもクモ>
がどのように網を張るようになったのかなどという途方もなく具体的な問題にこたえ>
るようになるのは難しいでしょう。
遺伝子の構造が完全に解き明かされたとしても、いまだ体験もしたことのない空中において見事に網をかけるなどということが、いかなる試行錯誤もなしに、
DNAの変化だけで達成される可能性を信じさせようとしても無理でしょう。クモが、空を飛ぶ昆虫を捕獲しようとする努力の過程で徐々に能力を高めていったなら、まだ説得力もありますが、「発生後の獲得形質は遺伝しない」わけですからそのようなことを前提とするわけにはいかない。つまり、もっぱら遺伝子の変異だけで説明しなければならない。
遺伝子の変異という、(捕獲能力の漸進的な獲得というようなアナログな変異ではなく)実に数学的な確率論で考えられるようなデジタルな変異であるわけですから、そこに「偶然の生み出す奇跡」を前提としなければならない。これは、進化論の首をしめるでしょう。
また、先に挙げた、3つの要素(糸を作る器官の獲得、糸に粘り気を与えるための化学的変化、空中に巣を作る本能)が同時に揃わなければ、くもの糸は用を成さないのですから、進化が、これらの機能の獲得において段階的に進んだとも考えられない。
3つの不可欠かつ有機的な要素の同時獲得が
DNAの変異という純然たる偶然の変化によって達成されたと考えることは、確率的に見てまったく不可能です。生物において、このような同時に存在しなければ意味をなさない器官は無数に存在するわけで、それら一つ一つについて、このような奇跡を信じなければならないとすれば、進化の歴史そのものが、「ありえないことに満ちた奇跡の連続」であるということになり、もはや科学の仮説の領域すら逸脱している。
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しかし現在わかっている範囲だけでも、遺伝子の変化は想像以上に頻繁に起こって>
おり、化石に記録されている進化は充分に可能であるとされています。>
人間とチンパンジーのDNAは98%まで一致している事が近年になって示されているし、>
現在の化石記録の示す期間(人間とチンパンジーが共通の祖先から分かれて以来の)で、>2%
程度の変化は充分可能であるとされています。>
あなたがたは、人間とチンパンジーのDNA記録についてどう思われますか。
2%の変化は非常に大きなものですね。
高度な言語中枢と、言語を操ることができる舌、筋肉、その他高度な論理的思考力、チンパンジーと人間との実質的な差を僅少であると考えることはできません。
御存知のように、進化論者の中に、「人間の知能」は、進化の中で最も大きな不連続であるという人がいますね。
チンパンジーから人間への遺伝子の変化が2%でしかないならば、「遺伝子について解明されていない部分がある」ということも言えなくなりますから、どこがどのように違うのか、いずれはっきりしたときに、その2%だけで、「最大の不連続」を生むことがどのようにして起こったのかを説明しなければならないでしょう。それまでの、
98%の変異によって獲得されたものよりも、はるかに大きな変異が、どうして短期間のうちに、しかも、その2%という小さな部分において達成されたのか。DNAの各部分において起こる変化は、確率的に一定なのに(どの部分においても一つの枠に収まる塩基は4とおりですから)、その2%のDNAの部分が生み出す形質の差が他の部分と比べて不釣合いに巨大であるというのは一体何故なのか。
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その前段階において、まったく存在しないようなものが、生物の進化においては、>>
脈絡無く出現する>
今日では、遺伝子に生じる突然変異の大部分は生存競争にとって有利でも不利でも>
ない事が解き明かされています。有利でも不利でもないものが、ある条件下で意味>
を持つようになり、種の特徴として現れるのです。
ふつう、有利でも不利でもないものが出現した場合、「それは進化にとって何の意味もない」と考えるものではないでしょうか。
こじつけに思えますが。
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ところで『進化論裁判』という本があるのですが、お譲りしましょうか。反対するに>
しろ賛成するにしろ、進化論側の本も読むべきでしょう。定価2300円ですが、送料込>
みで2000円でお譲りします。
どうもありがとうございます。いずれ読ませていただきましょう。
進化論に対する反論として日高敏隆氏の「動物の生きる条件」「動物はなぜ動物になったか」(玉川選書)があります。大学の研究の現場から率直に進化論の諸々の矛盾について語っておられます。お譲りしますがいかがでしょうか。