日本キリスト教界の行方

 

 キリスト教の歴史、とくに、思想について、流れをおさえておくことは、教職者として当然の義務である。

 各信条、信仰告白、近現代の世俗思想を研究し、正統と異端の区別を明確に区別できるように訓練されている人が非常に少ない。

 ハウツーものばかりが氾濫し、奇跡・悪霊・癒し・心理学・卒倒の大会・・・。

 キリスト教は、次第に異形のカルトのような様相を呈している。

 100人教会、1000人教会、数だけが強調されているが、行ってみれば、教えは「神秘主義」そのものだ。

 あるリバイバルにあると評判の教会で、牧師は次のように語った。

 「人間は、心に傷を持つと、誰か他のものを傷つけることなしには癒されないのです。しかし、電信柱を蹴飛ばしても、自分の足が痛くなるだけで、けっして心の傷は癒えません。私たちは、人格を傷つけなければ自分の傷は治りません。私たちには、イエス様がいます。十字架のイエス様の傷、流れた血潮を見るときに私たちの心は癒されるのです。」

 このようなサディズムが堂々と語られているのが現在のリバイバルの教会なのだ。

 フロイト心理学を無批判に受け入れて、一時的に「リバイバル」を経験しても、その先は闇である。

聖書に立った正統的な神学を回復しない限り、キリスト教界に未来はない。

 

 

 




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