脳死について

 

<ご質問>
脳死は人の死だとお考えですか。ミレニアムHPの主張を教えてください。

<お答え>
臓器移植のことを考えると難しい問題だと思います。脳死献体によって、助かる患者さんがいるからですが、しかし、死そのものに限定して考えると、聖書は、「人間は復活するものである」ということが前提となっているので、死者の取り扱いは死体にタッチせず、葬りの方法は埋葬がベストだろうと考えています。
これは、実際に蘇生することを期待するというだけではなく、キリスト教の死生観にしたがえば、埋葬が再生を待つということを象徴しているからです。
ユダヤ人は、古代ギリシヤやローマにおいて頻繁に行われていた火葬に強い嫌悪感を示しました(タキトゥス『歴史』5・5)。旧約聖書においても新約聖書においても、火は、永遠の刑罰を連想させます(レビ10・1-2、ヨシュア6・24、7・15、25(聖絶のものを着服したアカンの話)、8・28、マタイ3・10、11、13・40、41、18・8など)。例外として、サウルと息子たちが火葬にされましたが、それは、戦場において緊急の場合でした。敵が死体を愚弄するのを避けたためです。

知り合いのクリスチャンの方の御子息が、事故で脳死になり、臓器の提供に賛成し献体したのですが、その後で、他国で脳死状態から蘇生した事例が出てきて、非常に後悔したということがありました。このような事例は奇跡の部類に属するのかもしれませんが、事実奇跡がある以上、脳死を死として認めるかどうかには慎重な判断が必要と考えます。

 

 

02/04/11

 

 

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