プレ・ミレを冷笑するつもりは全くありません
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ご質問>私が読み取った、後藤先生の批判のポイントは
・アメリカにおいて、「レフトビハインド」が売れる事と、日本において、いのちのことば社が大々的に出版することの意味の違い。(アメリカではこのような本が売れても、福音派内の一つの教理的立場と理解されうる)
・「レフトビハインド」の終末論の立場は、必然的にパレスティナにおけるイスラエル国家とその為すところへの無条件の支持につながる。パレスティナを含め世界に更なる流血を招く事を聖書の預言の成就としてよしとする。
・ティムラヘイはアメリカの宗教右翼のリーダー。そのイデオロギー、レッテル張りは、彼の終末論と分かちがたく結びついている。「レフトビハインド」は、アメリカの宗教的右翼のイデオロギーに基づいた終末論的空想話
以下、後藤先生の批判のまとめ部分を、そのまま抜き出します。
「レフトビハインド」の著者と同じ終末論に立つ者は、私たちが無批判に受け継いで、それによって世界がわかるかのように喧伝してきた、その
19世紀生まれ20世紀育ちの聖書解釈と神学が、本当に「聖書的」と言えるのか、その神学が21世紀の人類的課題に対してもつ意味を、過去と現在と将来における福音派の神学の責任として、今こそ御言葉それ自体のメスで自己切開し、検証するべきだと思われる。また、聖書学者や牧師で、「レフトビハイド」の著者とは異なる終末論に立つ者は、その大きな影響力を前にして、ただ傍観者的に批判し、冷笑するだけであってはならないと思う。
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お答え>アメリカにおいて、「レフトビハインド」が売れる事と、日本において、いのちのことば社が大々的に出版することの意味の違い。(アメリカではこのような本が売れても、福音派内の一つの教理的立場と理解されうる)
そのとおりですね。
アメリカ人が得られる情報の量は、日本人が得られる情報の量と比べて、雲泥の違いがあり、情報鎖国状態にある日本人は、異なる立場を比較検討できない以上、きわめて不利な状態にあると言えます。この点をことば社は自覚して、しっかりとしたものを出す必要があると思います。
・「レフトビハインド」の終末論の立場は、必然的にパレスティナにおけるイスラエル国家とその為すところへの無条件の支持につながる。パレスティナを含め世界に更なる流血を招く事を聖書の預言の成就としてよしとする。
プレ・ミレは、世俗が堕落しようが、戦争を起こそうが、預言の成就で片付ける。とくに、黙示録を根拠に、ユダヤ人虐殺は歴史的必然と考えているので、ユダヤ人虐殺の抑止力とはなりえない。クリスチャンの「地の塩」としての役割を著しく低めるこの立場をなんとかしないと、「塩気のない塩」がたどる運命(すなわち、「人々から捨てられて踏みつけられる」)を味わうことになります。
・ティムラヘイはアメリカの宗教右翼のリーダー。そのイデオロギー、レッテル張りは、彼の終末論と分かちがたく結びついている。「レフトビハインド」は、アメリカの宗教的右翼のイデオロギーに基づいた終末論的空想話
終末論は、それを信じている人の生活のあらゆる部分に影響を与えます。アメリカの4000万人の保守的クリスチャンのほとんどを支配しているこの思想を変えることができれば、アメリカは大きく変わります。現在、宗教右派は、90年代から政治において再建主義に強く影響されていますが、残念ながら、彼らの団結は「終末論を除いて」ということで、終末論については内部議論をしないことにしています。首尾一貫性を尊べば、恐らく終末論においても、宗教右派はポスト・ミレにならざるを得ないのではないかと考えています。
恐らく、近い将来、クリスチャンの社会的影響に反対するために、ブッシュ大統領と統一教会との緊密な連携は、次第にはっきりとした敵対勢力として台頭することでしょう。
「レフトビハインド」の著者と同じ終末論に立つ者は、私たちが無批判に受け継いで、それによって世界がわかるかのように喧伝してきた、その19世紀生まれ20世紀育ちの聖書解釈と神学が、本当に「聖書的」と言えるのか、その神学が21世紀の人類的課題に対してもつ意味を、過去と現在と将来における福音派の神学の責任として、今こそ御言葉それ自体のメスで自己切開し、検証するべきだと思われる。また、聖書学者や牧師で、「レフトビハイド」の著者とは異なる終末論に立つ者は、その大きな影響力を前にして、ただ傍観者的に批判し、冷笑するだけであってはならないと思う。
まさに「アーメン!」です。
こちらは、傍観者的に批判し、冷笑するつもりはさらさらありません。
だから、HPで理論的挑戦状を出しているわけです。
先ほども述べましたように、日本人は「それ以外」の情報を得られない圧倒的不利な立場にあるので、私は、プレ・ミレの人々を冷笑したり、馬鹿にするつもりはまったくありません。一日も早く聖書的な信仰に帰って欲しいと願っているだけです。
02/03/03