再建主義と既存のカルヴァン派との違い

 

>再建主義は、カルヴァン系・長老系の教団とどう違うのですか。

 既存の一般の改革系との違いは、(1)セオノミー(神法主義)と(2)後千年王国説、(3)契約の5条件です。

(1)旧約聖書の律法の現代における有効性について。ヴァン・ティルは、「中立は存在しない」と説きましたが、では中立ではなく、神的な政治・経済・文化とは何を基準として運営したらよいかについて明言を避けました。G・バーンセンとR・Jラッシュドゥーニーのセオノミーの立場において、律法による全領域の統治という概念が生まれました(カルヴァンも主張していたが、同時に自然法の考えも支持しており、まだはっきりとしていなかった)。

(2)律法の全生活領域への適用と聖霊の影響により、世界は徐々にキリストの支配の下に入り、「すべての敵がキリストの足台となる」ときにキリストが再臨されます。既存の改革教会は、キリストの世界支配について明言していません。彼らの主な立場は無千年王国説です。

(3)世界は神と人間との間の契約に基づいて成立しており、この契約には5つの条件がある。この5条件は既存の立場では教理として明言されていませんでした(研究はされていましたが)。再建主義者の間でも5条件を主張する人としない人、5条件ではなく6条件であると主張する人もいます。しかし、契約の内容を明確にするという意味において、5つの条件は非常に有効なツールであるとわたしは考えています。

 

 

 



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