日本変革のための具体的戦略
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ご質問>ポストミレのご主張にはかなり説得力があり、過去のキリスト教の敗北主義(闘わずして、いな闘う前から敗北している)へのご批判はあたっていると思います。
ただ、「千年王国」が観念の世界の存在だけではなく、現実のものたらしめるためには、再建主義の立場では、どのような社会的実践をこの日本社会の中で展開して行くのか、その方法論と見通しをお聞かせ下さい。
いくら壮大なお話でも、観念の王国止まりで、現実には犬の遠吠えに過ぎないのが過去のキリスト教史の大部分でした。冷やかしの高みから見物の質問ではなく、私も共に考え、できることから実行したいと願っております。
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お答え>実践の必要についてはまことにおっしゃるとおりでございます。
現在の段階では、思想的な基盤を作ることに活動を集中しておりますが、いずれ実践の段階になれば、日本の国家を根底から変える作業になりますので、多くの力が必要となります。実に壮大な話で夢物語のようなことなのですが、しかし、これは聖書に預言されており、神の約束なのですから、実現することは確実であると信じております。
さて、すでにキリスト教批評家フレデリック・クラークソンが
http://www.millnm.net/qanda/politcsnrec.htm において述べているように、アメリカにおいては、宗教右派を通して、再建主義の影響は実際の政治に及んでいます。カリスマ派は、再建主義を採用して、政治に積極的に関わるようになっています。
いずれ有力な議員が誕生し、国の中枢を左右する勢力になると思われます。
アメリカにおいては、ホームスクーリングやチャーチスクーリング運動において、教育をキリスト教の世界観によって統一する試みが実行されています。現在
200万人がこの運動に参加しており、日本においても、チア・にっぽんが同一の働きを開始しています。教育は、国家の基礎であり、それゆえ、サタンが最も関心を寄せる分野ですから、私たちも、教育をキリスト教的に改革することが最も重要な一歩ではないかと思います。現在は、できるかぎり、神学校などの教職者、牧師に働きかけており、その人々の意識改革も重要であると思います。そのため、著作の出版は重要な事業ですが、残念ながら、資金不足で実現しておりません。勉強会などを開いて、少しずつながら考えを広める働きをしております。
ポスト・ミレが教会で普通に教えられるならば、いずれ、クリスチャンの間に自発的に、自分の関心のある領域について、聖書から改革しようとする人々が出てくるでしょう。政治、福祉、会社経営、その他において、この考え方を応用する人々が現われるでしょう。
聖書の律法についての研究がますます進み各分野の専門家が聖書的な政治、福祉、会社経営など様々な専門分野が生まれ、それが大学において講義され、学問の体系として、ヒューマニズム学問の強力なライバルとなって学界を二分することになるでしょう。かつてのマルクス経済学のように。
クリスチャンの世界だけで、あらゆる生活の領域が自立できるようになり、これまでのようにクリスチャンが就職やつきあいなどで世の人々の基準に合わせなければならないというような苦労は減っていくでしょう。つまり、学校もキリスト教の学問体系(創造論に立つ首尾一貫したキリスト教的学問)に立つ学校であり、就職もクリスチャンの聖書的企業に入り、そこでは非人間的な労働を強いられたり、無理に日曜日に接待ゴルフなどをする必要もなくなるでしょう。神の戒めを守って、十分の一を捧げ、主を第一とするので、学校も企業も繁栄するので、ノンクリスチャンも自分の子どもをクリスチャンの学校や企業に入れることを希望するようになるでしょう。このようにして、クリスチャンの影響力は、ますます強くなり、政治にも有力な議員を送り込んで法律を改正し、これまでのように利権や既得権益によって税金が無駄な部分に浪費されることもなくなるので、国民は現在のような重税に苦しむことがなくなり、少ない税金で、より大きな自由と繁栄を享受できるようになるでしょう。
さしあたっての課題についてですが、
(1)クリスチャンの数の増加
日本をクリスチャンの国家に変えるには、「クリスチャンの数」が増えなければなりません。これは、伝道と、クリスチャンホームの多産が必要になります。
(2)ポスト・ミレへの転換
そして、「クリスチャンの教育」は、教会においてであれ、家庭においてであれ、悲観的な終末論ではなく、未来に向って積極的に社会に働きかける「楽観的な終末論」に基づく、大胆に聖書を基準とした世界観の教授でなければなりません。
(3)律法の教育
この世の社会や教育が、ますます崩壊していく中で、クリスチャンの社会は信仰によるしっかりとした教育と訓練によって、ますます強固となり、繁栄し、豊かになっていくためには、クリスチャンの間において、「律法の有効性」についての理解が広まる必要があります。現在のように、律法は終わった、とする考え方(無律法主義)を変えて、クリスチャンの生活指針として最高権威である聖書の法を守り行うことが主張されなければなりません。そうしないと、クリスチャンまでもが律法を破ることによって神からの懲らしめによって弱くなり、世と同じレールにのって滅んでしまうからです。
しかし、私たちは、クリスチャンが神に忠実になるように互いに励まし合わねばなりません。その戦いの過程で、やがて様々なクリスチャンの組織が生まれ、国家においてクリスチャンの影響力は徐々に拡大していくでしょう。
最終的に、聖書は、クリスチャンの手によって、「万物が回復し」「すべての敵がキリストの足台となる」「すべての国民はキリストの弟子となる」と預言していますから、これから私たちが働きを開始するならば、神はこの計画を成就するために必要な人材を備えてくださるはずです。
現在、アフリカのザンビア国において実際にクリスチャンの国家が誕生しました(
http://www.path.ne.jp/~millnm/zambia.html)。アメリカにおける再建主義の勢いはますます強くなっています。神は現在、世界中に私たちと同じように、再建主義を信じる人々を起こしておられます。
ぜひ、この働きに御参加くださり、ともに素晴らしい恵みにあずかっていただけることを心からお祈りいたします。
01/05/24