テロリストや革命家に欠けているもの
テロとは、こちらの力が相手の力に圧倒的に弱いのにもかかわらず、なおかつ、自分の欲望をどうしても成就させたいと願う人々が行う非合法的制裁である。
彼らに欠けているのは、自制心である。
現状において、自分に力がなくて、自分の上に権力者がいる場合、自分ができることは、祈りしかないだろう。
もし、自分に選挙権があって、合法的に権力者を選択できるならば、投票によってその権力者を引き摺り下ろすことができるだろう。
人間は、誰でも、自分に力がないならば、「力がない」という現状を甘受しなければならないのだ。
それを、「あいつは力があって、俺にはない。ムカつく。何とかしてやろうじゃないか。」というのが、革命家とか、テロリストたちなのだ。
聖書は、「すべて自分の上に立てられている人は、神によって立てられたのだから敬え。」と述べている。
つまり、聖書的キリスト教は、革命やテロを徹底して否定するのだ。
そして、革命家やテロリストたちには、自制し、合法的な方法で力を獲得するように求める。
「右の頬を打たれたら、左の頬を出せ。」というのは、「自分が今置かれている屈辱の状況を受け入れなさい。」と同義なのだ。
「いや、俺はいやだね。何としてでも、あのムカつくローマ帝国を打倒し、独立を達成したいね。」と言ったユダヤ人たちは、結局、ローマに滅ぼされて、世界に散らされてしまったのだ。
イエスは、革命にはやるユダヤ人を戒めて、「あなたたちが現在ローマ兵になじられて、屈辱の中にいるのは、神があなたがたをそのような立場に置かれたからなのだ。その立場を受け入れなさい。そして、自らを低くしなさい。そうすれば、神があなたがたを丁度よい時に高めてくれるから。」と述べておられるのだ。
自分に力がない、という現状は、<神が決定された>からなのだ!
その現状に不満を抱いて、暴力によって、自分の地位を上げようとするのは、サタンのやる業である。
テロリストは、アメリカが大国であることを羨むべきではない。もし自分の地位を高めたいならば、一生懸命働いて、合法的な方法で富を獲得し、力を獲得すべきである。
そうすれば、パレスチナの土地の問題も、自分に有利に働くだろう。
「ワガママ」は、自分を滅ぼすだけだ。
01/09/20