予定の言葉とカウンセリング
今日の世俗の心理治療において激励によって期待された効果が得られないのは、結果の保証がないからである。
自信喪失の人々や対人恐怖の人々に、単に「自信を持て」とか「人を恐れるな」と述べても、結果の保証を提供できなければ説得力はない。
「そんなの無理ですよ。今まで失敗ばっかりしてきましたし。才能もないし。」と反論されれば、カウンセラーは何も言えなくなってしまう。
しかし、クリスチャンの激励には保証がある。
それは、「神が勝利を予定してくださった」という事実があるからである。
我々が勝利するのは、すでに神が我々のために勝利を予定してくださっているからである。
神が計画されたことを誰が変えることができるだろうか。神が勝利すると宣言されたならば、勝利以外の結果は得られないのである。
予定論が、いかに人間を強くするかは、歴史を見れば一目瞭然である。
エドウィン・マイアーは、ジョン・ノックスの崇拝者ではなかったが、しかし、ノックスについてこう述べている。
「あれほど臆病で心配性だった男がどうしてこれほどまでの英雄に変わったのだろう。その理由は、今ではすっかり古びてしまった次のような教えにあるのだ。つまり、『世界が始まる前に神は人類を2種類の人々――見捨てられた者と選ばれた者――に分類された。選ばれた人々には、死後における永遠の祝福と、[地上における]勝利が約束されている。』この信仰を持つことは、常勝軍に加わることを意味する。不信者のままに留まることは、滅びを意味する。」(Edwin Muir, John Knox (Port Washington, N.Y.: Kennikat Press, 1972), pp.300f.)
予定の言葉は、最も効果のある心理治療のツールである。
2003年05月18日
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