米政権内部抗争?
アメリカは、イラク戦争を長期化、泥沼化させたい人々の罠に嵌ったと、田中宇氏は
ニュースレター(『田中宇の国際ニュース解説 2003年11月11日』)の中で語ってい
る。
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泥沼のゲリラ戦にはまることを知りながら、あらゆる反対や説得を押し切って、米
軍をイラクに侵攻させたブッシュ政権のタカ派は、自国に対する重大な背信行為を
行ったことになる。タカ派の中でも、戦争の泥沼化を予想できず「中東を民主化する
のだ」と本当に思っていた単に無能な高官もいたかもしれない。だが、タカ派の全員
がそう思っていたということは、あり得ない。
中道派からの警告を「あいつらのいうことは聞かない方が良い」といって無力化
し、無能な高官たちが泥沼化の危険に気づかぬよう、故意に背信行為を行っていた者
がいたはずだ。そうでなければ、ブッシュ大統領が経験豊かな父親の警告を無視する
という結果にはなりにくい。タカ派の中で最も詭弁を弄していたのは、ウォルフォ
ウィッツ、パール、ボルトン、フェイスといった「ネオコン」の人々であり、故意性
が最も高そうなのは彼らである。ネオコンの多くはイスラエルとの結びつきが強い
が、イスラエルはアメリカよりずっと熱心にアラブ人の特性が研究し、フセイン政権
の動静についても良くウォッチしていた。
政権中枢の動きの詳細が秘密になっている以上、誰がアメリカをイラクの罠にはめ
たのか、確定的なところは分からないが、同様に分析が難しいのが「なぜ自国を罠に
はめる必要があったのか」ということである。この問いは、私の最近の記事の中でし
ばしば出てきており、なかなか解けないのだが、最近はイラク戦争とベトナム戦争の
状況が似てきていることから、ベトナム戦争という故事から何かヒントが分かるので
はないかと思い始めている。このことは、もう少し研究してから書きたい。
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ユダヤ系の人々(ネオコン)が、ブッシュを始めとする東部エスタブリシュメント系
の人々(スカル・アンド・ボーンズ)をわざと失敗させて、権力を弱体化させ、ユダ
ヤ系の人々の米政権内での勢力を増すためなのかもしれない。
2003年11月11日
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