Sさんの教会は再建主義の代表ではない
<Sugi様>
お世話になっています。
Sugi です。
Gary North が繰り返し述べているように、Theonomy/Reconstructionism といった概念は、実は 改革派、長老派圏内のみならず、カリスマ派をも含んで 福音派全体において多大な影響を与えつつあります。 Theonomy/Reconstructionism といった用語を知らない人々の口から まさにTheonomy/ Reconstructionism の主張している内容がそのもの聞かれてくる時代となってきているのです。 これは富井先生のおっしゃるように歴史の必然であります。
どこでかは忘れましたが、"Reconstructionism, a kindergarten towards reformed theology" というコメントを見かけたことがあります。 認識論こそ甘かったものの、ピューリタンの時代のキリスト者のレベルは非常に高かったのです。
そして信仰の実践と適用において、私たちには はるかに及ばないレベルに彼らは達していたのです。 先生のおっしゃるように認識論的に不備な点があったので、ヒューマニズムの侵入を許してしまったことは事実です。 しかし、いまこの時代に誰がウェストミンスター信仰基準のレベルの信仰基準を起草できるでしょうか。 その意味で私たちは多くの面でまだ幼稚園児のレベルなのです。 そう考えますと、"Reconstructionism, a kindergarten towards reformed theology"いう言葉は私たちに重い意味をもって迫ってきます。 私たちは謙虚であるべきです。
「今あることは、すでにあったこと。 これからあることも、すでにあったこと。 神は、すでに追い求められたことをこれからも捜し求められる。」
伝道者の書 3章15節
という御言葉から私たち謙虚さを学ばなければなりません。
Theonomist/Reconstructionist を自称する人々のうちに あたかも 新しいことを発見したと勘違いして、傲慢になり、いつのまにか福音から離れて、カルトのようになってしまい、キリスト教の基本教義をも失い、他の教会、キリスト者を批判することのみに終始するケースを見かけることは残念なことです。 その結果、Theonomy/Reconstructionism を誤解するキリスト者が増えてしまうのです。
Theonomy/Reconstructionism を日本において、初期に紹介・輸入したグループ(たとえばS氏の研究所)にその傾向がかなり見られたようです。彼らは、Theonomy/Reconstructionism の日本輸入総代理店の様な様相を呈しておりましたが、彼らに躓いた人々(教職者も含めて)も数多くおり、その意味で彼らはTheonomy/Reconstructionism を misrepresentation してしまったのです。 彼らはTheonomy/Reconstructionism を正しく紹介もしていなければ、代表もしていません。その被害は甚大です。それはほとんど修復不可能です。
その結果、福音派の中に不必要なかつ大きな誤解が生まれてしまっています。 私は福音派の教会に属するものですが、こういうことがあるために、Theonomy/Reconstructionism に非常に好意的な高名な先生方もいらっしゃるにもかかわらず、本当にやりにくい状況になっているのです。
家庭集会にいらしている方がS氏の研究所に行かれたことは心配なことです。 彼が躓くのではないかと懸念します。 S氏のグループは自らを長老教会と主張しているようですが、彼らは完全にStand alone の組織であり、長老教会ではありません。
Theonomy/Reconstructionism を学ぶのならば、 Rushdoony、Bahnsen、North といった神学者たちの原著にあたるべきです。 S氏のグループに参加しても何も得られないばかりか良いことはありません。
富井先生の働きは貴重です。 この掲示板の影響力にははかりしれないものがあります。 ですから、あえて、一筆とった次第です。
どうか主なる神が先生に知恵を与えてくださり、先生を用いてくださいますように。
<tomi>
まさしく図星ですね。
まったく同じことを考えていました。
Sさんの教会の特異性は、この立場について人々に誤解を与えています。
高名な改革派の先生をお招きしておきながら、講義のあとで「もう二度とこないでください」と平気で言ったり、もう常識から見ても異常です。招いたのはSさんの教会なのですから、たとえその先生が間違ったことを言ったとしても(彼は進化論を肯定した)、「来ないでください」はないでしょう。無礼なんですよ。
もうなんだか孤高の存在をきどっているようですが、自分を閉ざせば閉ざすほど、異常になっている。
しかし、彼らはもう私がいたころにすでに「私たちは再建主義にはこだわらない」と言っていました。ラッシュドゥーニーの批判もけっこうしていましたし、今でもそうじゃないですか。
最近スティルウォーター・リバイバルのレッグ・バロウも再建主義を捨てたと言っていますし、ラッシュドゥーニーの死後、どうもおかしな傾向が出てきました。
フルプレテリストになる人も多く、いろんな運動に発展していますが、健全な形で残っているグループはあまり見た事がありません。
つまり、ラッシュドゥーニーの表面的なところしか理解できず、その本質にタッチできなかったということではないかと思います。
日本のクリスチャンのみなさんには、くれぐれもSさんの教会を再建主義の代表とお考えにならないようお願いしたいです。
2004年6月26日
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