聖書によって頭の中を徹底して再編する必要がある


科学の発達に伴って人々はキリスト教に疑問を抱き始めた。

とくに進化論は、人々のキリスト教離れを決定的にした。

しかし、いくら科学が発達したとしても、人間は絶対にキリスト教を破壊できない。

なぜならばどこまで行っても、人間の知識はキリスト教と同じように「思想」以上のものにならないからだ。

つまり、どんなに科学的な知識が増しても、その科学的知識と知識を結びつけてできる世界観や思想は、「主観」から離れることができない。

例えば、Aという科学的に証明された知識とBという科学的に証明された知識があっても、AとBを結びつけるのは人間の「憶測」でしかない。

なぜならば、人間は全知ではなく、全能でもないから。すべてをことごとく把握する力はないので、AとBの間隙を埋めるのは「直感」である。

経験科学において、有効なのは「論証的なdiscursive思考法」であり、「直感的なintuitive思考法」はご法度だ。

科学者の頭脳にどんなに素晴らしいひらめきや直感があっても、それを論証的に説明しなければ意味がない。アインシュタインが相対性理論を思いついたとしても、それを論文において証明しない限り単なる思い付きを越えられない。

無数の科学的知識が積み重なっても、それらの科学的知識どおしを結びつけるのは直感以外にありえないのだから、我々はみな宗教家以上に出ることはできないのだ。

科学的知識は、世界解釈の道具に過ぎない。

それは、あたかも画家の絵の具のようなもので、ある人は赤の絵の具を用いて太陽を描くかもしれないし、ある人はバラを描くかもしれない。

ノンクリスチャンは、科学的知識を用いて非キリスト教的世界像を描くし、クリスチャンはキリスト教的世界像を描く。

人間がものごとを認識する場合、そこに「解釈」が必ず介入する。解釈が入らずにものごとを認識することはできない。

だから、人間はみな思想家であり、宗教家である。

私は、最近流行の欧米の「考えさせる」歴史教育が危険だと思うのは、「絵の具」だけではなく「描き方」も提供するからだ。

ノンクリスチャンの描き方とクリスチャンの描き方はまったく異なる。

一方は無神論で歴史を解釈するし、他方は有神論で解釈する。

両者は、同じ歴史的事実を学んでも、それを用いてまったく異なる歴史を描く。

学校においてノンクリスチャンの教師によって歴史的事実だけではなく、その解釈法まで教わるならば、クリスチャンの子弟は早晩信仰を捨てるだろう。

両親がどんなに信仰を継承して欲しいと考えても、ノンクリスチャンの学問に従って、頭の中にキリスト教とは異なるストーリーをたたき込まれるならば、クリスチャンの子弟の頭の中は完全にノンクリスチャン化する。

ノンクリスチャンは、自分の解釈のほうが真実だと考えているし、また、学校でノンクリスチャンのものの見方によって洗脳されたクリスチャンも、ノンクリスチャンの解釈のほうが真実だと考えているので、このままだとキリスト教が消滅するのも時間の問題だ。

学校に自分の子弟を送るということは、「事実だけ」ではなく「思想」をも学ばせることだということを忘れてはならない。

我々は、統一協会の学校に自分の子供を通わせたいと思うだろうか。オウム真理教の学校に通わせたいと思うだろうか。

「そこでは事実だけ教えてくれるからいいんじゃないか?」と考える親がいるだろうか?

それと同じことがヒューマニズムの学校である公立学校、そして私立学校にも言える。

今日の学校を支配しているのは、「カント教」「世俗教」「ヒューマニズム教」という宗教である。

つまり、それはけっして中立の学校ではなく、宗教学校である。

人間が解釈者であることを止めることができない以上、教育とは「思想教育」「宗教教育」以外ではありえない。

だから、我々、ヒューマニズムの学校を卒業した者は、ことごとくヒューマニズム思想によって洗脳されており、「ヒューマニズム教」の信者である。

洗脳されていない、中立だ、などと主張するのは、我々を騙してノンクリスチャン化しようとするサタンの弟子だ。

我々は、我々の頭の中の内容物を徹底して聖書に基づいて再編しなければならない。

それは、マックのシステムをウィンドウズのシステムに変えるのに等しい根本的な作業だ。

一つ一つ、思考の根本的なフォーマットを変換する必要がある。

すべての事柄を、徹底して、神中心の体系に組み直さない限り意味がない。

授業をお祈りから始めるなんていう生易しいことではすまない。

すべての知識とその内容をことごとく自分の頭を使って聖書的に解釈し直すことだ。

この作業が行われない限り、あと1,2世代で、キリスト教徒はこの世から消えるだろう。

 

 

2007年11月24日

 

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