社会主義に戻っても破綻が待っているだけ


小泉改革に対する批判が噴出している。たしかに彼らはまずいことをやった。

しかし、問題の本質を見誤ると、間違った解決法を選択することになり、取り返しのつかないことになる。

小泉一派がやったことは、改革ではなく、単なる切捨てである。

切り捨てとはどういうことかと言えば、彼らは減税をせずに、社会福祉を制限した。

つまり、彼らは日本を「社会福祉抜きの福祉国家」にしたのだ。

社会福祉には財源が多くかかる。だから、国民は高率の税金を取られても文句を言わなかった。しかし、小泉改革以降、我々は、社会福祉を削られて税金だけ高いまま、いや、なお上昇しているという状況に追い遣られている。

つまり、これは、「やらずぼったくり」である。

高い金を取られて、報いがない。

市場では、明らかに悪質業者として排除される運命にある。

この、羊頭をかかげて狗肉を売る騙しの改革によって破壊された日本社会を回復するにはどうしたらよいか。

ある人々は、昔の社会福祉国家に戻せという。

しかし、すでに判明していることだが、社会福祉国家はきわめて非効率であり、役人のちょろまかしや賄賂、ネコババによって、単に「役人のための福祉」でしかないということが明らかになった以上、昔に帰っても仕方がない。

別の道を探すべきだ。

その道とは、福祉国家を諦めることだ。そして、国からのサービスがないけど、稼いだ金は奪われず、手元に置けるシステムだ。

こうすれば、「弱者は切り捨てられるのか?」という疑問が起きるだろう。

聖書では、「畑の収穫分の10分の1を、貧困者のために刈り取ってはならない」という規則がある。

この原則を適用して、弱者のために所得の10%を福祉分として取り分ける制度を作る。

そしてこの福祉分は、国に配分させるのではなく、自分のイニシアチブで必要な貧困者の手に届くように、民間の配分会社などを作って配分する。

こうすれば、貧困者ではない、利権業者や役人や政治家のポケットに入ることはなくなる。

官からの大きな反対があるだろうから、このシステムが実現するには大きな試練を経験しなければならないだろう。

しかし、このシステムでなければ、いずれ国は財政破綻する。そして、世界政府に巻き込まれて、国の自主権を喪失することになる。

IMFやWBなどの支配下に入って国の舵取りを邪悪な国際銀行家に支配されたくなければ、早急にこの改革を実行すべきだ。

 

 

2008年5月12日

 

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