聖書において、支配と土地は密接に結びついている。
土地は生産の基本だからだ。
神は、ご自身の御心を行うものに土地をお与えになる。
逆に、反逆する者から土地を奪われる。
神は、カナン人を追い出し、その土地をイスラエルにお与えになった。
なぜならば、カナン人は罪深かったからだ。
しかし、逆にイスラエル人が聖かったというわけではない。
あなたの神、主が、あなたの前から彼らを追い出されたとき、あなたは心の中で、「私が正しいから、主が私にこの地を得させてくださったのだ。」と言ってはならない。これらの国々が悪いために、主はあなたの前から彼らを追い出そうとしておられるのだ。(申命記9・4)
イスラエルが聖いから土地が与えられたのではなく、カナン人が邪悪だったからだ。イスラエルは傲慢になってはならないと。
土地を失った流浪の民は、のろいを象徴する。
だから、祖国を失ったユダヤ人はのろわれていることを示している。
共産主義は、人を呪う宗教である。
なぜならば、共産主義において土地は国家の所有だから。
『共産党宣言』第2章には次のように記されている。
しかしもっともすすんだ国々では、つぎの諸方策がかなり全般的に適用されるであろう。
一 土地所有を収奪し、地代を国家の経費にあてる。
中国人は土地をもてない。
土地はすべて借地である。
だから、都合があればすぐに追い出される。
だから、国民は安心して商売ができない。
いつ追い出されるか分からないところで文化など育つはずもない。
私有財産の基本は土地所有である。
だから、日本においても固定資産税なるもので土地を所有するだけで税金を取られるシステムは、きわめて邪悪である。
国が何のために存在するか。
この点で決定的に間違っている。
国が主人公ではなく、個人と家族である。
個人が神の前に使命を与えられ、そのために家族が与えられる。
そして、神はその個人を祝福され、家族を祝福されるのである。
個人や家族の財産は保全されなければならない。
知的所有権を含めて、あらゆる私有財産は厳格に守られなければならない。
その基本があって、はじめて国家は安定し、繁栄する。
この個人の生産活動の中心である土地を奪ったり、それに税金をかけることは、神の祝福の強奪である。
神と個人との間に割り込んで、祝福を横領することである。
だから、それは、サタンの業。
土地の没収や課税はサタンの所業だ。