大連立は小沢の延命策 by 森前首相


本日の週刊ニュース新書(テレビ東京)から:

森前首相:「…僕は慎重にものをするほうだから、『なぜあなたはそんなに急ぐんですか』と(小沢氏に)聞いたらね、

「だいたい今やらないとだめなんだ」と。

まあ、テレビだからあんまりきついこと言えませんけど、それに近いことを小沢さんが言ったんだけど。

『うちの連中なんてろくでもない奴ばっかりだ』と。『だから、今なら選挙に勝っているから、俺のマジックは生きている。今のうちに行動しないと党がまとまらない。日一日おけばおくほど、自分の周りが薄れていく。』と語っているんですよ。

だから自分の力が薄れていくとなかなかまとまらない。だから今がチャンスなんだと、彼がおっしゃったんですね。

僕はね、この大連立ってのは、…そのイデオロギー対立ばかりやっていた日本の国会が、今価値観が同じになったんですよ。一部の政党を除いては。そうすると、どう喧嘩していいかわからなくて。…

だから今の民主党の諸君ってのは、半分ぐらい社会党の連中がいるわけでしょ。反対ばかりしていたでしょ。今これだけの日本の外交・防衛の危機になっていても、そういう危機に陥れたみなさんが、今の民主党にかなりいるんです。このみなさんの反省が何にもないじゃないですか。しかもあの内閣には、5人か6人そういう人がいて、今は健全な思想かもしれないけど、結局連合から推されて入閣してきた人が多いですよ。

だから、ああいう不肖不始末な閣僚も出てくるんだと思う。だから、そういう意味でね、こういう状況の中で連立するってのはよくないと思う。

なぜか。一言で言えば、小沢さんの、結局、延命策ではないですか。」

司会者:「それは前回のときもそうだった」

森:「僕もそう思っている。あの、自分たちの仲間の竹下グループのときに、羽田派を作った。小沢さんは前に出ないで羽田派にした。しかし、だんだん居づらくなってきた。それで結局、武村さんたちの改革丸の船に飛び乗った。その飛び乗る契機は、宮沢さんの不信任に賛成したことでしょ。そして、わが党を出て、それからいくつかの党を作ってはつぶし、作ってはつぶしということをやりながら、自分が党を離れて宮沢さんに不信任をかけたことが、正しかったんだということに彼は最後にしたいんだと思うんですよ。…

彼は、自分があえて出てきた自分の判断ミスか、判断待ちか、わかりませんが、それをなんとか成功するためにこの大連立を組むことが日本のためになるんだということだと思う。

大連立を組むことが日本のためになるんです。私は反対ではない。」

司会者:「三年前はどうしてできなかったんですか。」

森:「民主党の中を説得できなかったんでしょ。民主党はまだそんなに醸成していないんですよ。今だってそうだと思いますよ。」

司会者:「それは小沢さんのほうから、かくかくしかじかで連立できなかったって、小沢さんから説明があったのですか。」

森:「ありました。それはそういうことで残念ながら彼は、あそこで泣きながら記者会見で言っていたじゃないですか。だから、やりたい気持ちはわかる。だけど当時の民主党は、勝ち誇っていたでしょう。今の民主党もそうです。だから、民主党だけが勝ち誇って衆議院で三分の二とるんだっていうことでやっていることは、まさに民主党のあまりよろしからざることを進めていこうっていうことだけです。よろしくないということは、子ども手当だとか、高速道路の無料化だとか、そういうことですよ。」

司会者:「その大連立の動きと小沢さんの延命策がつながっているとすると、今度の動きは小沢さんと渡辺恒雄さんが、やっぱりどこかで話し合っていると…」

森:「だからね、僕はね、こういう状況の中で、渡辺さんは昔から思っておられるしね、だから失礼ですけれども、ご高齢でもあるし、自分の思いをなんとか実現したいと、そうしないと日本の国は救われないと、そう思ってやむにやまれぬ気持ちだったと思います。

小沢さんから頼まれたというふうには、僕は、ん〜、思いたくないですね。…」

 

 

2010年12月11日

 

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