クリスチャンはアメリカのソ連化を防ぐために祈るべきだ


テレビ朝日の911事件特集で参加者が「なぜアメリカはこんなに回りくどいことをするのか。単純にイラクに侵攻すればよいではないか。」と言っていたが、アメリカという国の仕組みをまったく理解していない発言である。

アメリカには民主主義の伝統があり、アメリカ人は「民意が政治を支配すべきだ」という理念にプライドを持っている。

だから、アメリカ人を動かすには、「理由」がなければならないのだ。

独裁主義の国であれば、トップが決定して戦争を始められるが、アメリカではそうはいかない。用意周到な準備をして、国民の世論を操作し、戦争をすることが必要だと感じさせなければならない。

本当のところは、アメリカの大統領も号令一つで戦争を始められれば簡単でいいと感じているだろう。

今ブッシュがやっていることは、民主主義の意思決定プロセスの簡略化である。

最終的には、アメリカも他の独裁国と同じように、上意下達の軍隊的ヒエラルキーになることを望んでいるだろう。

しかし、もしアメリカがこのような体制を作れば、アメリカの力は半減するだろう。なぜならば、アメリカの力は、国民の自由な活動によって達成されてきたからだ。

無用な規制を撤廃し、市場における自由な活動を許してきたからこそ、企業が繁栄し、国力が増大してきたのだ。しかし、これがソ連のように人間の様々な恣意的な規制によって活動が縛られるようになれば、ソ連と同じ運命をたどるだろう。

つまり、アメリカのトップの連中が今ブッシュを通じてやろうとしているのは、「自分の首を絞めること」なのだ。

しかし、彼らは、長い年月をかけて、このことをやってきた。

公教育の父デューイはヘーゲル主義者である。ヘーゲルは、国家を地上を歩く神と呼んだ。ヘーゲル主義から、マルクス主義やナチズムなど全体主義が生まれた。アメリカは公教育を通じて、アメリカ人を全体主義に適応できる人間に作り変えてきたのだ。

具体的な陰謀において、彼らは賢いかもしれない。しかし、全体において彼らは愚かである。自分たちが目指すシステムが永続することなど不可能である。ソ連や東欧が短命に終わったように、全体主義のシステムは短命である。

思想統制をし、経済活動を制限しても、多額の借金によって国家経済は破綻するだけだ。

では、なぜ彼らはこんなくだらないことをやろうとしているのか。

それは、彼らを動かしている本当の黒幕がサタンだからだ。サタンは、人間の幸せや繁栄などどうでもいいのだ。むしろ、人間をがんじがらめに縛って何もできなくさせ、滅亡させることを望んでいるのだ。

我々クリスチャンは、アメリカのソ連化の背後にいる霊的存在を見抜くことができる。

ダニエル書には、ペルシャ帝国の背後に「ペルシャの君」がいるとかかれている。私は、恐らくアメリカの背後には「アメリカの君」がいると思っている。

我々だけが、彼に対して致命的な攻撃を加えることができる。

祈りによって「アメリカの君」を底知れぬ穴の中に投げ込むことができる。

「私たちは御使い(堕天使をも含む)をもさばくべき者だ、ということを、知らないのですか。」(1コリント6・3)

 

 

2004年9月16日

 

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