子供に聖餐を拒むクリスチャンは子供を勘当しているのである


聖餐とは、自分たちがキリストの契約の中におり、キリストの体の一部であり、それゆえ、キリストとともに裁かれ、復活・昇天し、王・祭司・預言者となり、キリストとともに万物を相続したことを確認し、感謝する儀式である。

それゆえ、聖餐を拒むということは、その人に向かって「あなたはキリストとともに裁かれたのでも、復活・昇天したのでも、王・祭司・預言者となったのでもなく、キリストとともに万物を相続したのでもありません。」と宣言することを意味する。

聖餐式において、自分の子供に聖餐を拒否するということは、このようなのろいを宣言することに等しい。

聖書において、救いとは家族単位である。

ノア:
箱舟を作って乗り込むことを許されたのは、ノアだけではなく、その家族もであった。


「主はノアに仰せられた。『あなたとあなたの全家族とは、箱舟にはいりなさい。あなたがこの時代にあって、わたしの前に正しいのを、わたしが見たからである。』」(創世記7・1)

アブラハム:
アブラハムだけが割礼を受けたのではなく、その家族もであった。

「あなたがたの中の男子はみな、代々にわたり、生まれて八日目に、割礼を受けなければならない。家で生まれたしもべも、外国人から金で買い取られたあなたの子孫ではない者も。」(創世記17・12)

ロト:
ロトだけがソドムの裁きから救われたのではなく、その家族もであった。

「『あなたの婿やあなたの息子、娘、あるいはこの町にいるあなたの身内の者をみな、この場所から連れ出しなさい。
わたしたちはこの場所を滅ぼそうとしているからです。彼らに対する叫びが主の前で大きくなったので、主はこの町を滅ぼすために、わたしたちを遣わされたのです。』
そこでロトは出て行き、娘たちをめとった婿たちに告げて言った。『立ってこの場所から出て行きなさい。主がこの町を滅ぼそうとしておられるから。』しかし、彼の婿たちには、それは冗談のように思われた。
夜が明けるころ、御使いたちはロトを促して言った。『さあ立って、あなたの妻と、ここにいるふたりの娘たちを連れて行きなさい。さもないと、あなたはこの町の咎のために滅ぼし尽くされてしまおう。』
しかし彼はためらっていた。すると、その人たちは彼の手と彼の妻の手と、ふたりの娘の手をつかんだ。――主の彼に対するあわれみによる。そして彼らを連れ出し、町の外に置いた。」(創世記19・12-16)

モーセ:
出エジプトにおいて災いを過ぎ越されたのは、イスラエル人とその家族であった。

「そこで、モーセはイスラエルの長老たちをみな呼び寄せて言った。「あなたがたの家族のために羊を、ためらうことなく、取り、過越のいけにえとしてほふりなさい。
ヒソプの一束を取って、鉢の中の血に浸し、その鉢の中の血をかもいと二本の門柱につけなさい。朝まで、だれも家の戸口から外に出てはならない。
主がエジプトを打つために行き巡られ、かもいと二本の門柱にある血をご覧になれば、主はその戸口を過ぎ越され、滅ぼす者があなたがたの家にはいって、打つことがないようにされる。」(出エジプト記12・21-23)

ラハブ:
イスラエルの攻撃から免れたのはラハブだけではなく、その家族もであった。

「この町と町の中のすべてのものを、主のために聖絶しなさい。ただし遊女ラハブと、その家に共にいる者たちは、すべて生かしておかなければならない。あの女は私たちの送った使者たちをかくまってくれたからだ。」(ヨシュア6・17)

パウロの看守:
パウロは、看守に「主イエスを信じなさい。そうすれば、あなたもあなたの家族も救われます。」(使徒16・31)と言った。


救いの単位を個人に置き、幼児洗礼を否定し、信仰告白前の子供に聖餐を授けることを拒否するのは、近代の個人主義の影響である。

聖書は家族を「一人の人」として扱っている。

家族は家長を契約の頭とし、家族のメンバーをその体とする一人の人である。

メンバーが執拗に契約の外に出ることを望んでいるのでない限り、そして、その家族の内に留まることを希望している場合には、救われた者の家族の全員が救いに入る。

「いや、家長が救われた場合だけで、家族のメンバーが救われた場合には適用されないのでは?」という意見があるが、私はそう思わない。

なぜならば、パウロは、「妻が聖ければ、夫も、子供も聖い」と述べているからである。

「・・・信者でない夫は妻によって聖められており、また、信者でない妻も信者の夫によって聖められているからです。そうでなかったら、あなたがたの子どもは汚れているわけです。ところが、現に聖いのです。」(1コリント7・14)

子供に聖餐を拒むクリスチャンは、子供を家族から切り離し、絶縁を宣言しているのである。

 

 

2006年9月15日

 





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