現世ご利益信仰は職業を堕落させる


どの職業人も、現世ご利益を求めてはならない。

「え〜、じゃあ、儲けを追求する企業は存在価値がないのか?」

と聞かれるかもしれないが、私は「利益を得ようとすることは悪い」といっているのではなく、「現世ご利益を得ようとすることは悪い」といっているのだ。

聖書が我々に信じるように求めていることは、この世界は「仮の世界」であり、準備のための世界だということだ。この世界は「試験場」であり、地上においてどのような生き方をしたかによって、来るべき世界における状態が変わってくる、と。

しかし、「現世ご利益」を求める人は、「この世界がすべてだ」と考える。自分の欲望が中心で、自分が儲かれば、他人を利用し、神をも利用できると考えている。

彼は「自分が生まれてきたのは、神のためだ」と考えるのではなく、「神は、自分の幸せのために存在する」と考えている。

この世界のほとんどの宗教がご利益宗教である。

人間は堕落し、自分と自分の利益のことしか頭にない我利我利亡者になった。

職業とは、神の御心にしたがって地上を統治するために自分が割り当てられた領域を管理し、神の利益のために働くためにある。

職業とは、御国の進展のために存在する。御国と関係ない職業は、本当の職業ではないのだ。

だから、現世ご利益を求める職業はどんなものであれ、無益であり、御国にとってまた人間にとって有害である。

たとえば、腐ったキムチを売っていた業者が韓国で摘発された。

自分の利益しか考えないからである。

架空請求なんてやっている人間は、自分のことしか考えていない。彼らによって社会や人間は非常に迷惑する。

彼らは、来世など考えていない。「この世がすべてだ。どんな手段を使ってでも儲けた者が勝ちだ」と考えている。

彼らは、自己完結しており、他者とのかかわりがまったく見えていない。

人間は堕落しているので、誰でも大なり小なりこのような部分がある。自分を鍛えることをやめて堕落に身をゆだねると、架空請求するような詐欺師にまで落ちるわけだ。

教会成長学なんか信じて、信徒の奪い合いをやって、大教会を作るためにやっきになっている牧師は、牧師という職業を現世ご利益の手段に落としたのである。

彼らは、サタンに騙されて、「この世がすべてだ」と信じるようになった。「人数とか、大会堂とか、目に見えるものがすべてだ」と考えるようになった。最後の審判において、隠れたことも見ておられ、評価される神を忘れてしまった。

現世ご利益を求めることは、あらゆる職業的堕落の元凶である。

政治家は、国のことを考えるのではなく、一部の団体の利益を優先して、国に害を与え、借金を負わせる。

医者は金をかせぐことにやっきになって、患者のことを考えず、患者を薬漬けにする。

こういった人々は、究極の愚か者である。

自分が死後裁きにあって、永遠の地獄に投げ込まれることを忘れている。

サタンは、「この世がすべてだ」と人に教え込む天才である。彼は、「来世なんてないんだ。この世で儲けて、贅沢な暮らしをしよう。まじめにやるなんて馬鹿げていると思わないか?」とささやく。

こういったささやきに乗って、一生を無駄につかい、永遠の刑罰を受けるなんて、究極の馬鹿である。

サタンは、こういった究極の馬鹿どもを使って、この世界をダメにしようとしている。

神を恐れなくなったら、この地上は地獄と化す。

ある人は、「いやいや、tomiさん。クリスチャンだって、悪いことやっているじゃないですか。イラク侵略とか。」というかもしれない。

ブッシュ大統領は究極の愚か者である。

彼はクリスチャンでも何でもない。

ミスリードによって、多くの人々が傷つき死んだ最大の責任は彼にある。

彼が死後永遠の刑罰に会わないわけがない。

彼を支持した偽牧師たちも同じである。

金に目がくらんで、周りがまったく見えなくなり、人の痛みも、苦しみも目に入らなくなった人間が天国にいけるわけがないじゃないですか。

 

 

2004年8月21日

 

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