愚か者の特徴――近視眼
愚か者の特徴は近視眼である。
船場吉兆が、前の客が食べ残した料理を平気で次の客に出していたという。
こんなことやって、発覚したら倒産につながることどうして分からなかったのか?
目先の利益に目がくらんで、本当に重要なものが見えなくなっているのである。
市場経済において生き残る上で最も大切なものは、信用である。
信用を失ったら、どんなに値段を安くしても売れなくなる。
文明国の特徴は、未来志向であり、非文明国の特徴は現在志向である。
優秀な人間は、未来のために現在を犠牲にして努力する。
そうでない人間は、現在の快楽のために未来を犠牲にする。
優秀な人間は「今若いうちに勉強しておかないと将来できなくなる」と考えて勉強する。
そうでない人間は「今遊んでおかないと将来できなくなる」と考えて遊ぶ。
優秀な人間は、展望を大きく持ち、高みにたってそこから一つ一つ細部を見渡す。
そうでない人間は、細部にこだわり、近場の利益を得ようとする。
泥棒はだめな人間の典型である。今がよければよいと考え、捕まった場合のことを考えない。
真面目でない奴はダメ。
結局、誠実な人間が勝つ。この世界はキリストの王国だから、義人が最終的に勝利し、悪魔につき従う人間は、最後に悪魔に騙されて滅亡する。
一番知恵のない愚か者は、悪魔に魂を売って現在の富や権力を得ようとする近視眼の人間どもだ。
2008年5月6日
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