プレテリズムの聖書解釈10


> 2)マタイ24:31は如何でしょうか。特に「選びの民」は誰
> を指すのでしょうか?

該当個所は次のとおり。

「人の子は大きなラッパの響きとともに、御使いたちを遣わします。すると御使いたちは、天の果てから果てまで、四方からその選びの民を集めます。」

このHPでも何度か触れたように、「御使い」を表すαγγελοsは、必ずしも「天使」だけを表すわけではありません。

それは、「使者、使(一般)、伝令」を意味することがあります。

「選びの民」とは、契約の民ユダヤ人のことです。

また、「民を集める」という言い方は、悔い改めによって祝福に回復することを象徴する表現の方法です。


私たちは、あなたに対して非常に悪いことをして、あなたのしもべモーセにお命じになった命令も、おきても、定めも守りませんでした。
しかしどうか、あなたのしもべモーセにお命じになったことばを、思い起こしてください。「あなたがたが不信の罪を犯すなら、わたしはあなたがたを諸国民の間に散らす。あなたがたがわたしに立ち返り、わたしの命令を守り行なうなら、たとい、あなたがたのうちの散らされた者が天の果てにいても、わたしはそこから彼らを集め、わたしの名を住ませるためにわたしが選んだ場所に、彼らを連れて来る。」と。 (ネヘミヤ1・7-9)

旧約聖書において「散らす」は裁きを表し、「集める」は回復・赦しを意味することがあります。

したがって、この個所は、「キリストは、紀元70年前に伝道者を遣わし、全世界に散っている選びの民ユダヤ人に福音を伝えさせ、彼らを立ち返させる。」という意味になります。

実際に、紀元70年前に、使徒や弟子たちが、世界中に散って、ディアスポラのユダヤ人のもとに行って、彼らに福音を伝えたという記録があります。

 

 

2004年10月29日

 

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