プレテリズムの聖書解釈3
7)黙示録19:20(「このふたり」は誰のことで、これはいつ起こった出来事でしょうか?)
「すると、獣は捕えられた。また、獣の前でしるしを行ない、それによって獣の刻印を受けた人々と獣の像を拝む人々とを惑わしたあのにせ預言者も、彼といっしょに捕えられた。そして、このふたりは、硫黄の燃えている火の池に、生きたままで投げ込まれた。」
「獣」の数字を数えよ、と13章において命令されています。命令されたのは誰かと言えば、「アジアにある7つの教会」(1・4)のクリスチャンです。
ということは、この「獣」は、彼らにとって推測可能な人物でなければなりません。手紙の中において、2000年後の人物を類推せよ、と命令する人はいません。
この当時ローマ帝国内に住むクリスチャンは迫害されていました。おおっぴらに為政者への非難を口にすることはできませんでした。そのため、ヨハネは暗号で彼らに通知したのでしょう。
この「獣」がいったい誰であるかを推測し、彼の運命を知れ!と。
アジアの7教会のクリスチャンたちは、神が世界を支配しておられることを知って励まされたのでしょう。
つまり、黙示録とは、「時代限定の手紙」なのです。
直接の読者が理解できないようなことは書いていない。
だから、黙示録19:20の「このふたり」は、紀元1世紀の人物であり、ローマに現われ、獣と思われるネロ帝を拝むように命令したおかかえ宗教指導者でしょう。
(事実、ネロ帝は皇帝崇拝を強要しました。http://www.path.ne.jp/~millnm/no42.html)
8)黙示録20:10〜21:10(現代に生きる私たちはさばきにあわないのでしょうか?)
20章からは千年王国の歴史です。
そして、千年王国とは、私たちが今生きている時代です。
20章以降は、現在及び未来のことを表しており、世界の復活の完成と、その後の永遠の世界(死のない新天新地)を表現したものでしょう。
2004年10月20日
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