法律家を通じて働くサタンの策謀2
厳密に言うと、今の世界は、自然法によって支配されているわけではない。
なぜならば、カントにおいて、自然法が実質的に否定されたからだ。
叡智界(物自体、物事の意味、宗教的事柄、道徳的事柄)についての知識を「客観的に」得られる可能性が否定された。
それ以来、法律とは「人間を超えた法によって決定するのではなく、人間が時代時代の社会通念にしたがって作り上げるもの」ということになった。
だから、カント以降の世界は、さらに神から離れたものになった。
道徳や法は、人間が自分にとって意味がある限りにおいて有効であり、社会や時代の考え方に基づいて作り出してもよいと。
これでは、歯止めがきかない。
カント以降あらわれた革命思想は、それゆえアナーキーなのだ。
厳密に言えば「高等法」や「超越法」というものは存在しない。
人間が超越者になったので。
まさに、カント以降、世界の権力は人間という革命家の恣意的支配によって左右されている。
しかし、現実には、この世界は神の国なので、神の支配を受けている。
人間の革命政権は、それよりも大きなキリストの政権のもとにおいて一時的に存続を許されている暫定政権に過ぎない。
なぜこのような暫定政権が認められているのか。
サタンの本性を明らかにするためだ。
サタンの誘惑にのって国を作るとどんなことになるか実験させるためだ。
すべては啓示なのだ。
神が人間に実体験で教えようとしているということだ。
ソ連を見たまえ。中国を見たまえ。
無数の人々が殺された。
人間だけでやっていく体制は、地獄の体制だ。
ここまで考えないと我々は未来を見ることができない。
今の世界的な政治の行き詰まりは、本当の政権がなにかを見せるためである。
世界は、創造の秩序に帰る。
これはすべて神の計画によって起こっている。
2010年3月27日
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