米対中政策を方針転換―「尖閣は、日米安全保障条約の適用対象だ」と公言
「尖閣は、日米安全保障条約の適用対象だ」と公言するよう決定、対中政策を方針転…米政権カテゴリ尖閣問題
・日本に対し中国も領有権を主張する尖閣諸島(沖縄県石垣市)について、オバマ米政権が、中国によるレアアース(希土類)輸出規制をきっかけに「尖閣諸島は日米安全保障条約の適用対象だ」と対外的に公言するよう決定、対中政策を方針転換していたことが10日、分かった。
複数の関係筋が明らかにした。
南シナ海での領有権をめぐる問題や中国漁船衝突事件などで中国が示した一連の強硬路線に対し、対抗姿勢を明確にする狙い。中国が外交の道具として経済にまで影響を与える手段を取ったことで、黙視すれば、米国が今後多大な不利益を受けかねないとの危機感も背景にあるとみられる。
尖閣諸島について米国は、ブッシュ前政権時代は
(1)尖閣諸島は日本の施政下にある
(2)安保条約は日本の施政下の領域に適用される
(3)従って安保条約は尖閣諸島に適用される
―との三段論法で、尖閣諸島が米側の日本防衛義務を定めた条約の適用対象だと明言していた。
これに対しオバマ政権は前政権の政策を変更。昨年1月の発足当初から、中国に配慮し(1)(2)だけの表明にとどめ、論理的帰結である(3)は対外的に明言しない方針を取っていた。
しかし今回「レアアース輸出規制が決め手」(米国務省筋)となり、前政権時代の政策に回帰する形で、方針を再度転換して(3)も公言することを決定した。
これを受けて、クリントン国務長官が先月27日、ハワイ・ホノルルで行われた前原誠司外相との会談後の記者会見で「尖閣諸島は安保条約第5条の(適用)範囲に入る」と、オバマ政権下で初めて明言。さらに同30日にベトナムのハノイで行われた米中外相会談や、会談後の記者会見でも適用対象だと明確に言及した。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201011100216.html
2010年11月20日
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