国民の自立を基本にしたシステムの確立を


次期総裁が誰になるか世間は騒がしいが、誰がなってもシステムが変わらなければ同じである。

国民から10%以上の税金を取って、それをエリートが再配分し社会の平等を目指すこのシステムを変えない限り、日本人は本当の豊かさを味わうことはできない。

消費税を上げないとやっていけない、とか言っているが、システムがすでに無駄遣いを前提としているのである。

税金を大量に取るシステムは、人間の善性に対する期待の上に成立している。

ヒューマニズム(とくにマルクス主義)は、人間の自力救済を目指す。

「人間は超自然的な力なしでも自分だけでやっていける。ユートピアができる」と考えるのがヒューマニズムである。

大量の税金を集めて、エリートがそれを公平にばらまくことによって、社会の平等は実現するという理念は、行政の側のお手盛りの再配分のシステムにより骨抜きになっている。自分の退職後の地位を獲得するために業者と癒着し、様々なサービスを提供する。無意味な特殊法人を作って、多額の退職金を手に入れる。

人間は堕落しているのである。

だから、人間の善性に基づくシステムは必ず機能しなくなる。このようなシステムは理念がそもそも間違っているのだから、そこから改める以外にはない。

今の日本のこの「理想主義的」体制が崩れない限り、財政は悪化して手に負えなくなる。今後この赤字を増税でまかなおうとすると、日本社会全体が機能不全に陥る。

あまりの重荷に耐えられなくなるのである。

もう取れるにいいだけ取っているのにやっていけないのはなぜか?

「税金を取って平等にばらまけ」の平等主義の政府は「偽メシア」なのである。

このシステムは悪魔の創意工夫なのである。

これを作り出したマルクスは、悪魔に憑依されていた。

だから、この無駄無理のシステムは崩壊する以外にない。

こんなものの延命を願っても無駄である。

もし日本のトップが頭がよければ、そして、心に正しい良心があれば、このシステムの延命ではなく、改革を目指すはずだ。

しかし、彼らがそれをやる気ではないのは、増税による建て直しを目指していることから明らかである。

今やるべきは、増税ではなく、減税である。

国民の可処分所得を劇的に増やすことである。

国が様々な保証をする必要はない。年金や保険など、無駄なことに使われるよりは、国民の手において、彼らの判断で民間の金融機関に運用を任せるなり、なんなりさせたほうがずっと効率的である。

そして、国民の側は「政府が保証して欲しい」という他力本願的な態度を自戒し、自分のことは自分で責任を持つという気風を回復すべきである。

日本人は、そういった自主独立の心意気を持った民族であったはずだ。

社会主義の体制は、国が金を集めてそれを官僚や政治家の利権のために無駄使いし、そして、国民は政府におんぶにだっこをねだり、自立心を失うシステムなのである。

それは、一部の堕落した人々にしか利益を与えないきわめて非効率のシステムである。

一日もはやくこのことに気づいて、国民の自立を基本にしたシステムを確立すべきである。

 

 

2006年7月26日

 

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