プレテリズムの聖書解釈14 (その2)


(2)
黙示録11章は、イスラエルに下る審判(紀元70年)の直前の状況を表現しています。

まず11・1−2において、「救われるものと滅びるものとの選別」が記されています。

「測る」という行為は、「聖書において『聖なるものと汚れたもの』を区別し、(聖なるものを)神による破壊から守ることを表す象徴的な行動で」(David Chilton, The Days of Vengence, Dominion Press, p. 273.)す。

つまり、測られたものは、救いに入り、測られなかったものは、救いからもれることを意味します。

1節において、「聖所と祭壇と礼拝者を測れ」とありますので、契約に属し、神を礼拝する者(=つまり教会)は救われることを示しています。

しかし、2節において、「聖所の外の庭」は「異邦人に与えられた」ので、「測るな」と言われています。契約に属さない人々(=つまり教会外の人々)が滅びの対象となることを表しています。

(この、「神殿の外にある庭を・・・外に投げ捨てなさい。」(2節)において、「投げ捨てる」を表すエクバレという言葉は、「教会からの除名」を表す言葉です。つまり、「神殿の外にある庭」は「異邦人に与えられた」場所であり、神の契約の民の場所ではないため、切り捨てられ、除名され、裁きにふされる場所であり、それゆえ「測ってはならない」のです。)

ちなみに、7章において、144,000人のイスラエル人が額に神の印を押され、来るべき裁きから守られると証言されていますが、この個所は、「裁かれるべき者と、守られるべき者との選別」という意味で、11章の計測の記事と並行関係にあると考えることができます。

 

 

2004年11月25日

 

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