江上波夫東大教授は2世紀に原始キリスト教が入ったと考えていた。
ケン・ジョセフ(ジュニア)
ケン・ジョセフ(ジュニア)は、マッカサー元帥の要請で来日したケン・ジョセフ(シニア)の息子であり、 聖書に隠された日本・ユダヤ封印の古代史2―【仏教・景教篇】」などを書いた。
ジョセフ氏(ジュニア)は、ある時、基督教が1600年〜1800年前に既に日本に入っていたという説を原稿に書いたが、 出版社の編集長から、それは歴史的根拠がないから受け入れられないと言われた。
自分の主張に自信があったジョセフ氏が食い下がったところ、 編集長が言うには「では私が東大で学んだ江上先生に聞いてみましょう」ということになった。
そして編集長が江上波夫氏に電話して聞いてみると、以下のように言われたそうだ。
「ケンの考えは、私の考えとは若干の違いがありますけれど、否定はできません。
また、もう一つケンに伝えてください。 二世紀に日本に入ってきた基督教は景教じゃなくて、 原始基督教が直接入って来たものです」
(ケン・ジョセフSr.+Jr.著、「【隠された】十字架の国・日本」より)
http://www.ne.jp/asahi/davinci/code/history/japan/index3.html
しかし、聖書的に考えると、キリスト教は紀元70年までには伝えられたはずである。
なぜだろうか。
紀元70年はイスラエルにとって最後の審判だったからだ。(*)
マタイ25章のように、イスラエルの民は、羊と山羊に分けられた。羊は救われ、山羊は滅んだ。
羊つまりクリスチャンは、御使いの誘導によってエルサレムを出た。その直後、大虐殺が始まり、無数のユダヤ人がエルサレムで殺害された。
さて、ユダヤ人は、契約の民であった。
契約とは、保険の契約と同様に、救いを提供するものである。
救いの条件とは、「イエスを神の子、救い主として受け入れる」ことであった。
しかし、ユダヤ人はイエスをしりぞけ、十字架につけた。
しりぞけたことによって、彼らは保険の保障を受け取る権利を失った。
弟子たちは、イエスの昇天後、世界中に出て行ってディアスポラ(離散)ユダヤ人のもとにいって、救いのメッセージを伝えた。
なぜ伝える必要があるかというと、ユダヤ人は契約の民だからだ。保険の加入者だったから。
だから、必要な知識を与えて、選択を迫ることは当然のことだ。
紀元70年までの間に、ディアスポラのユダヤ人に対して彼らは福音を伝え、「神の国は来た」と伝えた。
日本にユダヤ人がいたことは明らかだ。紀元前2世紀に中国にユダヤ人がいたことが記録にあるからだ。
日本は東西交易の中にいたことは明らかなのだから、そこにシルクロードの貿易に携わるユダヤ商人がいたことは当然推測可能だ。
だから、日本には紀元70年前に福音が伝えられていたことは明らかなのだ。
もし、日本のユダヤ人だけ福音が伝えられていなかったとしたら、神は契約に忠実ではないということになる。
神は、アブラハム、モーセ、ダビデに「おまえの子孫の中から救い主が出る。彼を信じるならば救われる」というメッセージを伝えておられた。
イエスの誕生と十字架と復活のストーリーを伝えなかったとしたら、契約違反になる。
だから、神は必ず割礼を受けたユダヤ人及びその権威の下にいる人々に福音を伝えるために伝令を差し向けられたことだろう。
(*)
紀元70年に神殿が崩壊し、旧約のシステムが崩壊した。
そして、世界は新しい世界に変わった。それは、超民族的、超ユダヤ的世界。
まさに新天新地の到来だった。
神殿がローマ軍によって破壊され、崩壊したことは、その宗教体制の崩壊を象徴する。
宗教体制の崩壊は、宗教体制がイスラエルの中心であったから、その国家、民族の崩壊である。
イスラエルは、裁かれた。
実を結ばないため、御国は異邦人にゆだねられた。