マイケル・ムーアの正体
マイケル・ムーア監督が「シッコ」という名前の映画を作ったそうだ。
TVの紹介を見て一言。
この映画、アメリカの保険制度がいかに非人間的であるかを示すことを目的としているそうだ。
彼は、それに対してフランスなどの医療費無料の皆保険制度を推薦している。
以前の「ボーリング・フォー・コロンバイン」や「華氏911」を見て思ったことは、彼は社会主義者だということだ。
ハリウッドは、社会・共産主義の宣伝媒体として世界統一政府論者に利用されているという事実を踏まえて、我々は注意して見なければならない。
一方的に米国の医療制度の欠陥を「国民皆保険制度」がないから、と結論しないように気をつけよう。
私は、米国の医療制度に欠陥がないと言っているのではなく、その欠陥を国による救済という解決法に訴えることを問題にしているのだ。
たしかに国民皆保険制度でフランスや日本の治療費は安価に済んでいるかもしれない。
しかし、実際に我々が得をしているかどうかは、それを支えるために取られている税金を含め、総合的に見ない限り分からない。
単に現象面で比較しても意味はない。
彼はアジテーターである。
コロンバイン高校の事件など銃乱射があるのは、国民が銃を所持しているからだ、と。
しかし、もしその論法が通用するならば、刃物沙汰の事件が起こるのは、国民が刃物を所持しているからだ、ということになる。
昔から為政者は、庶民に武器を持たせたがらない。為政者は、統治を確実にするために、刀狩りをするのだ。
戦後、占領米軍が日本にあるすべての武器を破棄したことから分かるように、為政者は被統治者の武装解除をしたいのである。
アメリカは着実に中央集権化を進めてきた。
ルーズベルト大統領は、庶民から金を没収した。
以後大統領は、国が金を独占し、金本位制を破棄し、不換紙幣の独占的発行権を確保しようとすることによって、インフレによる収奪を可能にしてきた。
国債発行による赤字財政を意図的に進め、その後にインフレを起こせば借金は棒引きになる。
武装解除、不換紙幣の独占的発行権、そして、国民皆保険制度、・・・
すべて、国が国民から力を奪い取る方法だ。アメリカは徐々に共産主義化されている。
共産主義者は、自由主義者の体を装うのがうまい。
マイケル・ムーアの巧みなパフォーマンスにによって、みな彼がリベラルで「反体制」であると誤解する。しかし実際にやっていることは、中央集権政府主義者、ひいては世界統一政府論者の宣伝マンである。
この文脈で「華氏911」も見るべきだろう。
2007年8月18日
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