今のアメリカを動かしているイカレタ人々
Neil Mackay (http://www.informationclearinghouse.info/article1221.htm)は、「ブッシュは大統領になる前にすでにイラクの『体制変革』を計画していた」において次のように語っている。
2002年9月15日:アメリカによる世界制覇のための「秘密の」青写真から次のことが明らかになった。すなわち、ブッシュ大統領と閣僚達は、ブッシュが2001年1月に大統領になる前にすでに「体制変革」を確実なものとするために前もってイラクを攻撃する計画を立てていたのだ。
この青写真は、「サンデー・ヘラルド」紙が明らかにしたもので、「パックス・アメリカーナ」を実現するために、ディック・チェイニー(現副大統領)、ドナルド・ラムズフェルド(国防長官)、ポール・ウォルフォヴィッツ(ラムズフェルドの副官)、ジョージ・W・ブッシュの弟ジェブ、ルイス・リビー(チェイニーの主席顧問)のために編み出された。
「アメリカの国防再建:新しい世紀のための戦略、軍備、資源」という題のこの文書は、2000年9月にネオコンのシンクタンク『新しいアメリカのためのプロジェクト(PNAC)』によって作成された。
この計画は、「ブッシュ内閣が、サダムが政権の座についていようがいまいが、湾岸地域を軍事的に支配しようとしていた」ということを示している。
「合衆国は数十年にわたって、湾岸地域の安定のためにさらに恒久的な役割を演じようとしてきた。・・・ペルシャ湾にかなりの規模の米軍を展開させる必要性と比較すれば、サダム・フセイン体制問題は物の数に入らない。」
PNACの文書では、「合衆国の卓越性を維持し、アメリカのライバルとなる大国の登場を抑え、アメリカの原理と利益に従って国際安全秩序を形成するための青写真」が必要だと述べられている。
この「アメリカの大戦略」は、「出来る限り末永く」継続しなければならない。また、合衆国は、「複数の同時発生する大きな戦争に加わり、決定的な勝利を収める」べきである。
この文書では、海外に駐留する米軍は、「新しいアメリカのフロンティアに住む騎士」として描かれている。PNACの青写真は、ウォルフォヴィッツとリビーの手による昔の文書に同意すると述べている。彼らの文書には、合衆国は「先進産業国が、アメリカのリーダーシップに挑戦したり、地域または国際社会においてより大きな役割を演じることを望まないように働きかけねばならない」と記されていた。
PNACの文書はさらに次のようにも述べる:
英国のような主要同盟国は「アメリカの国際的リーダーシップを遂行するための最も効果的で有効な手段」である。
平和維持の使命を実現するためには、「国連よりも、アメリカが政治的なリーダーシップを取る必要がある」。
ヨーロッパがアメリカのライバルになることを・・・危惧する。
「たとえサダムが舞台から消えたとしても」、サウジアラビアやクウェートの基地は永久に留まり続けるだろう。たとえ湾岸諸国がアメリカの部隊の駐留に反対したとしても。なぜならば、イランは、イラクがそうであったように、アメリカの利益にとって大きな脅威だから。
中国の「体制変革」のために「東南アジアにおける米軍のプレゼンスを増大させる時だ。」「アメリカや同盟国のパワーが中国の民主化に拍車をかけるだろう。」
宇宙開発において優位を占めるために、「合衆国宇宙軍」を作るべきだ。「敵」がインターネットを使って合衆国を攻撃することのないようにサイバースペースを完全支配することが必要だ。
大量破壊兵器を開発しているので攻撃するぞとイラクに脅しをかける一方で、合衆国は今後数十年かけて(これまで禁止されてきた)生物兵器の開発を行うことも視野に入れるべきだ。
「電子、『非致命的』、生物学的という新しい攻撃の方法がもっと大規模に利用されるだろう・・・。戦闘は新しい次元で展開されるだろう。宇宙やサイバースペース、微生物・・・特定の遺伝子型を持つ人々に『照準を当て』られる高度な生物学的戦争は、生物学的戦争をテロの領域から政治的に有益なツールに移行することになるかもしれない。」
北朝鮮、リビア、シリア、イランは危険な体制である。彼らの存在によって、「世界的な支配体制の構築」が正当化できる。
イラク戦争に反対する指導者の一人・・・タム・ダリエルは、「これは、タカ派が占める右翼シンクタンクが作成したゴミだ。奴らは自分では戦争の恐怖を体験したことのない戦争愛好者だ。ベトナム戦争で兵役拒否したチェイニーのように。」と述べた。
「これは、合衆国の世界支配――お手盛りの新世界秩序――のための青写真である。これらは、世界を支配することを望んでいるアメリカ人夢想家の思考プロセスである。イギリスの労働党党首が、このような倫理基準を持つ人間とベッドをともにしたことに驚いている。」
こんなアホなことを考えている連中がアメリカの政権を動かしているというのは、まさに悪夢である。
世界は、アメリカを正気に戻すために何をすべきだろう。
2004年6月17日