ブッシュによって失ったアメリカの信用は回復されるか
アメリカ兵は、家宅捜索の際に、女性の部屋に入り、コーランを粗雑に扱っていると報道されていた。
もうこれだけ見ても、アメリカのイラク占領は失敗である。現地の人々に対する尊敬がなければ占領なんてできっこない。
本当にブッシュのアメリカは愚かだ。この愚かさは、「力で覇権を拡大する」という帝国主義の原理から来る。
しかし、帝国主義が非効率的であり、世界に覇権を拡大する方法としては不適であることは20世紀に証明されたではないか。
まだ、ここから教訓を学んでいないというのは、あまりにも愚かであり、ブッシュが大統領として不適であることを示している。
ソロモンが死んで王位についたレハベアムは、若い側近の助言を聞いて重税政策を取った。老人の側近たちは、重税を課せば民意は離れるからやめなさいと言ったのに。
その結果、王国は2つに分裂し、その分裂はもとに戻らなかった。
レハベアムと若者を支配していたのは、「力でなんとでもなる」という信仰である。
力を振り回すというのは、現象の世界しか見ることのできない愚か者の特徴である。現象の世界の背後にいる神を見れない俗物は統治者として不適格である。
ファルージャの空爆で、一般市民が多数死傷している。
今回の戦争でアメリカは致命的な傷を負った。世界はもはやアメリカを信用しないだろう。この傷が癒えるにはあと何年かかるだろう。いや、イスラエル王国のように二度と回復しないのかもしれない。
「高ぶりは破滅に先立ち、心の高慢は倒れに先立つ。」(箴言16・18
)
2004年4月29日
ツイート
ホーム