バアルについて


> (1)バアル神は赤い鉄の偶像で作られていたようですが、「赤い鉄」というと私たち
> は共産主義を想像します。
> バアル信仰と共産主義には何か共通性があるのでしょうか?

共産主義が赤という色を選択したのは、あるサイトによると、1848年の革命で、『赤い共和制主義者』というグループが政府を倒すために暴力を用いなければならないと唱えたのに由来するとのことです(http://www.phrases.org.uk/bulletin_board/39/messages/458.html)。

恐らく、バアルとは無関係でしょう。

バアル像は、金色とかいろいろあるみたいです。


> (2)ギリシアのゼウス信仰とバアル信仰には、同じ偶像崇拝であるといった点以外に
> 何か関連性があるのでしょうか?

バアルとは、もともとセム系の言葉で「主」とか「所有者」「居住者」を意味していました。つまり、バアルとは、礼拝者にとって主、所有者、居住者であることを含意していました。しかし、後になると、ある場所や地区の所有者または統治者という意味に変わりました。

バビロニアでは、かなり早い時期から、バアルははっきり他と区別できる神になり、惑星ジュピター(木星)と同一と見られるようになりました。

バアルもアシュタロテも、第14王朝のエジプトのテーベとメンフィスで崇拝されました。
バアルは、アラム人の影響(アラム人はバビロニアのスペル Bel を借りた)で、結局、ギリシアのBelos(ゼウスと同一神)として知られるようになりました。

つまり、バアル信仰がいろんな民族の間に広まる中で、現地の土着神と同一化したということでしょう。

これが、ギリシア人の場合は、Zeusと同じものになったということでしょう。

 

 

2005年3月2日

 

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