3つの霊的系統を理解すると黙示録が把握できる
この古代からの霊的系統が分かると、黙示録が理解できる。
というのも、黙示録は、イエスを十字架につけたユダヤに対する裁きについて記された書物だから。
契約の民は、自分の主人を忘れて人間王国を作ってしまった。
神は、本物の契約の民と偽者のそれとを区別するために、裁きを実行された。
紀元70年の審判に向かっての時代の終わり(世界の終末ではない)に関する預言、それが黙示録。
つまり、紀元70年に至る終末時代において、2つの勢力が対立していた。本物の契約の民はクリスチャンのことであり、偽者のそれはイエスを十字架につけた人々。
この2大軸に対して、もう一つの軸が登場する。
それは、黙示録では、獣と呼ばれている。
獣とは、旧約聖書における象徴表現として、異教国家を表す。
黙示録における獣は、明らかにローマ帝国。
そして、その頭であるローマ皇帝。具体的に言えば、ネロ。
紀元70年に向けて、獣ローマは、大淫婦である偽契約民と手を組む。これは、ヘロデとピラトの連合(ルカ23・12)。
この獣に乗った大淫婦こそが、初代教会のクリスチャンを苦しめた張本人であった。
黙示録は、このような穢れた同盟は、必ず崩壊し、キリストの力によって滅ぼされると預言する(17章)。
事実、この異教と異端の連合は、正統派に勝てなかった。
キリストの審判によって、羊と山羊は分けられた(マタイ25章)。
ついに旧い天地が崩壊して、新天新地が到来(20章)。それは、本格的な新天新地ではなく、イザヤの預言する新天新地のように、人々に寿命がある新天新地(百歳で死ぬ者は若かったと言われる長寿の時代)。または、千年王国として表現される。漸進的に新天新地が拡大される時代。
フルプレテリズムは、この千年王国の時代を紀元70年までの時代と考えるが、解釈に無理がある。千年王国の時間的単位は10年やそこらであるはずがない。やはり千年単位の長い期間である。
今は千年王国の時代であり、戦いは続いている。
新しいイスラエルである教会は、大宣教命令の成就とともに、世界を徐々に変革、諸民族をクリスチャンに変える。
最後に、サタンの抵抗がある。そのサタンの抵抗も、キリストによって滅ぼされる。本格的な新天新地(寿命が存在しない)が到来・完成(21章)。第7至福千年紀の開始。それに続く永遠の世界の到来(22章)。
可能性として考えられるのは、イルミナティの世界統一政府の実現が、このサタンの抵抗に当たるかもしれない。
この野望が頓挫し、その後に、至福最終千年紀が到来するのかもしれない。
2010年8月24日
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