公共の幻想を捨てよ2


NHK、公立学校、公立体育館、公立図書館、公立博物館、ヘルメット・シートベルトの着用義務、侵略戦争・・・

今日、巨額の税金によって運営される国やその他の「公共」機関は、「救世主なる国家」の概念から生まれた。

18世紀後半から19世紀前半にかけて、国の性格は180度変化した。

国は、救世主になった。

キリストの代役を務めるようになった。

聖書が示す理念ではなく、ヒューマニズムという名の宗教の理念に基づいて、「国が国民を救う」システムが編み出された。

我々国民にとって国とは、我々の私有財産を守るための「番兵」から、我々の健康や福祉を心配する「救済者」になった。

救済者としての自分を支えるために、国には多額の経費が必要となった。

税率はどんどん上がり、ついには70%も取る国も現れた。

官僚が、スポーツセンターや乗り物の管理をやるものだから、能率が上がらない。

無駄な経費に税金が浪費されるようになった。

一番純粋に救い主を演じたソ連や東欧諸国が崩壊した。

まだ日本やアメリカにおいて、救い主はしぶとく生き延びている。

しかし、国鉄やNTTは滅び、公立学校はボロボロだ。

NHKもそのままではやっていけないものだから、訴訟を起こしてまで受信料を徴収しようとしている。

無理無理。

救い主なる国家、共同体の理念は古い。

時代は、するどくこの怪物の正体を見破った。

偽メシアよ去れ!

 

 

2007年7月9日

 

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