アメリカ人は真実と直面せよ


911の陰謀に対するアメリカ人の反応を見ると興味深い。

よく出てくるのが、「もしこれが陰謀だったら、3000人の命を侮辱することになる」というものだ。

誰がやったにせよ、犠牲者の名誉が汚されることはない。イスラムテロリストであろうが、米国政府であろうが、犠牲にされた人々は、まさに無辜の魂であり、そんなことで名誉が汚されることは絶対にない。

このレベルの論理は、誰でもが納得する。

要するに、彼らがこのような議論をするのは、本当は犠牲者のことを考えているのではなく、自国の政府に対する信頼を裏切られたという事実に直面したくないからである。

彼ら米国市民は、これまで政府に完全に騙され、利用されてきた。

太平洋戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争において、彼らは、「正義の戦いをした」と信じこまされてきた。

実際は騙されていただけだった、ということに直面するのが怖いのだ。

それまでの「ヒーロー」の地位から単なる「お人よしの馬鹿」に落とされるのが怖いのだ。

しかし、これこそ、ドイツや日本が戦争において経験したことだ。

こういう意味で、アメリカ人は子供だ。我々は、事実を事実として認め、一足先に大人になった。

幻想をぶち壊されること、これこそ、今のアメリカに必要なことだ。

傲慢を砕かれる。それ以外に、騙しから解放されることはない。

アメリカに徹底的な敗戦は難しいだろう。世界最強の軍隊を持っているから。

しかし、神は必ず幻想を打ち砕かれる。

そうしないと、アメリカ人は、これからも政府におだてられ、騙され、戦争にかり出されて、無数の犠牲者を自国においても、相手国においても出しつづけるだろう。

 

 

2008年11月2日

 

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