日本は多神教の国なのか?
飛鳥昭雄氏と三神たける氏の『失われたイスラエル10支族「神武天皇」の謎』(学研)は非常に重要な書物である。
日本神話の神は多神であると考えられてきたが、実は、同一の神の別名ではないのか。
このことが綿密な研究によって証明されている。
神話を研究する上で一つの大きな障害は、通常の常識では考えられない矛盾や飛躍である。ある書物では、A神とB神が親子であるのに、別の書物では兄弟になっている、など。
これは、神話の世界を我々の世界と同様に解釈するから生じているという。
神社の中でも伊勢神宮に継ぐ権威のある籠神社の神主は、こう述べておられる。
「神様の世界は、この現実の世界とは違います。神は空間も時間も超越することができます。ときには、御霊を分け、いわゆる分身をつくることもあります。まあ、SF的かもしれませんが、私は、これを『多次元同時存在の法則』と呼んでいます」(同書、48ページ)
日本神話はまともに取り組んではだめだ。混沌の中に何か真実が隠されている、そのような読み方でなければ。
もう一つ、この本によれば、現在古代史研究において、神社伝承学なるものが脚光を浴びているようだ。これは、記紀などの従来の定評のある資料だけではなく、個々の神社に残る伝承を見ることによって、日本古代史の影の部分に光を当てようとの研究である。
するといろんな問題が見えてくるそうだ。
2007年2月4日
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