評論家は簡単に日本は没落したと言うな
今、ラジオ聞いていたら、評論家が「GDPは中国に抜かれた」とか「一人当たりの所得でシンガポールに抜かれて、台湾に並ばれた」とか「もはやアジアですらリーダーではない」などといった発言があった。
評論家諸君にまず考えてほしいのは、こんないい加減な情報を天下の電波に乗せて流すなということ。
GDPというのは、自国の会社であっても、海外に生産手段を移した場合に、生産高はその海外の国のカウントになるということ。
しかし、実際には、本社は日本にあるのだから、生産拠点を移す権威は日本にある。
つまり、今中国がテレビの生産台数世界一位だが、それは、日本の会社が中国で生産「させている」からであって、中国が独自に技術開発し、生産システムを作り上げたわけではないということ。
いざとなったら、中国を引き上げて、インドに移せば中国のGDPは落ちる。
富の指標、国力の指標が、こんなもので測れるのか?
そんな実態のないもので「日本は没落した」みたいなことを言ってよいのか?
僕は、GNPに戻すべきだと思う。
もう一つは、日本のGDPが落ちた大きな要因は、デフレだが、日銀がカネをすれば、デフレは解消される。
今は円高で輸出産業が苦しんでいるわけだから、円が過剰に流通すれば円安になるから、一挙両得。
これは日銀の金融政策の問題が大きいわけだから、国力衰退と簡単に結びつけるべきではないのだ。
今政治がめちゃくちゃなのだから、経済に関して悲観的な情報を流すべきときではないと思う。
日本は没落していない。
対外純資産は世界一の超金持ち国であり、世界でもっとも財務状況がすぐれた国なのだ。
マスコミはオピニオンリーダーとしての自覚を持って自分の職責をきちんと果たしてほしい。
2010年12月30日
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