百倍の報いを受けよう
ノンクリスチャンから「人生は短い。存分に楽しまなければ。」という言葉をよく聞く。
私がこの言葉に違和感を覚えるのは、人生が楽しむためにある場所だとどうしても思えないからだ。
人生はどちらかと言うと、修行の場である。ディズニーランドのような場所にしては、あまりにもつらいことが多すぎる。
若い時の活力や、運動的・知的能力、美貌などは、一瞬のうちに過ぎ去る。
失業、破産、病気、死別、事故、災害、犯罪、老衰、離婚・・・などが人生に満ちている。
これが「楽しむべき場所」だろうか?
もし実際の人生が楽しみのために存在しないならば、「楽しみ」を人生の目的に据えることは完全な「的外れ」「勘違い」になる。
楽しみを求めて彷徨しても、失望感だけが残る。
金だって名誉だって権力だって、手に入れてしまえば、「なあんだ。」と失望するだけだろう。ソロモン王は、自分が手に入れることを望んだすべてのものを手に入れて、最後に「空の空。すべては空。」と言った。
この人生をディズニーランドのようなものと考えれば、必ず裏切られるだろう。
聖書は、この人生をテストの場、修行の場と見ている。神は人間をテストしておられる。
我々が人生においてどれだけ御国建設に貢献したかを神は見ておられるのだ。
御国建設には多くの苦しみと悩みが伴う。御国の土台を据えられたイエスは十字架の死をとげられた。12弟子はヨハネを除いてみな殉教した。
イエスはパウロについて、こう言われた。
「彼がわたしの名のために、どんなに苦しまなければならないかを、わたしは彼に示すつもりです。」(使徒9・16)
全世界の国民を弟子とし、サタンに乗っ取られた世界を彼の手から取り戻し、それを御言葉に基づいて再建することこそ、人生の主要な目的である。
それゆえ、人生は仕事であり、戦いであり、苦痛と忍耐に満ちた場である。
楽しむ時間は未来にある。どれだけ楽しめるかは、今どれだけ御国のために苦労したかにかかっている。
今の世は、投資のための世である。今、どれだけ御国のために投資したか?それを考えなさい、とイエスは言われる。
「人に見せるために人前で善行をしないように気をつけなさい。そうでないと、天におられるあなたがたの父から、報いが受けられません。
だから、施しをするときには、人にほめられたくて会堂や通りで施しをする偽善者たちのように、自分の前でラッパを吹いてはいけません。まことに、あなたがたに告げます。彼らはすでに自分の報いを受け取っているのです。
あなたは、施しをするとき、右の手のしていることを左の手に知られないようにしなさい。
あなたの施しが隠れているためです。そうすれば、隠れた所で見ておられるあなたの父が、あなたに報いてくださいます。
また、祈るときには、偽善者たちのようであってはいけません。彼らは、人に見られたくて会堂や通りの四つ角に立って祈るのが好きだからです。まことに、あなたがたに告げます。彼らはすでに自分の報いを受け取っているのです。
あなたは、祈るときには自分の奥まった部屋にはいりなさい。そして、戸をしめて、隠れた所におられるあなたの父に祈りなさい。そうすれば、隠れた所で見ておられるあなたの父が、あなたに報いてくださいます。」(マタイ6・4-6)
「自分の宝を地上にたくわえるのはやめなさい。そこでは虫とさびで、きず物になり、また盗人が穴をあけて盗みます。」(マタイ6・19)
今を楽しむことしか考えず、来世への投資をしない人は愚か者であると呼ばれている。
「それから人々にたとえを話された。『ある金持ちの畑が豊作であった。
そこで彼は、心の中でこう言いながら考えた。「どうしよう。作物をたくわえておく場所がない。」
そして言った。「こうしよう。あの倉を取りこわして、もっと大きいのを建て、穀物や財産はみなそこにしまっておこう。
そして、自分のたましいにこう言おう。たましいよ。これから先何年分もいっぱい物がためられた。さあ、安心して、食べて、飲んで、楽しめ、と。
しかし神は彼に言われた。「愚か者。おまえのたましいは、今夜おまえから取り去られる。そうしたら、おまえが用意した物は、いったいだれのものになるのか。」
自分のためにたくわえても、神の前に富まない者はこのとおりです。』」(ルカ12・16-21)
この投資は、非常にハイリターンの投資である。
「イエスは言われた。『まことに、あなたがたに告げます。わたしのために、また福音のために、家、兄弟、姉妹、母、父、子、畑を捨てた者で、その百倍を受けない者はありません。今のこの時代には、家、兄弟、姉妹、母、子、畑を迫害の中で受け、後の世では永遠のいのちを受けます。』」(マルコ10・29)
必ず100倍になって返って来る。
賢い人は最もハイリターンな株を探してそれを買う。
我々には、百倍になって返って来ることが確実な株がある。それに投資しようではないか。そして、百倍の報いを受けようではないか。
2004年9月30日
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