ついにならず者国家であることを認めた3 (修正版)
石原都知事がテレビ朝日インタビューの中で、「政府ははっきりと中国に対して抗議をしないとだめだ。日本国民は憤慨しているのに、政府はそれをはっきりと表現しない。こういった政府は国民に捨てられるだろう。」と言ったが、そのとおりだ。
小泉首相は、今までの北朝鮮に対する対応と同様に、「冷静に」を繰り返すばかりだが、これまでこれだけ屈辱的な扱いを受けてきたことに我慢してきた国民も、今後この問題で何もせずに引き下がることになれば国民は首相の「冷静に」というのは深慮遠謀から出た言葉ではなく、単に無為無策の腰抜けのそれでしかないことに気づくだろう。そうなれば政権交代が現実味を帯びてくる。
また、都知事は、「この問題と靖国とは次元の違う問題で、いっしょにはできない」という内容のことを言ったが、この問題は靖国と密接に関係していることは誰の目にも明らかである。
宗教的多元主義を唱える憲法を持っている以上、日本は、特定の宗教行事への公人の参加を禁止しているはずだ。
小泉首相の妙な意固地に基づく靖国神社参拝という突出した行動によって、日本は多大な不利益をこうむったのである。
この点に関して小泉首相は責任を取らなければならないし、また、この行動を支持する都知事にも議会は同様の責任を要求すべきである。
「もし靖国をやめたら国民の大多数は怒るだろう」とも言ったが、この問題は「大多数がどう感じるか」というような問題ではなく、合憲か違憲かの問題だ。法律よりも感情を優先させるならば、都知事が批判している中国と同じように、日本も外国人から「あなたの国は法治国家なのですか?」と言われてしまうだろう。
このレベルの判断もできなくなるほど特定宗教とその宗教が支えていた旧い日本による愚行・蛮行の正当化にこだわる首相と都知事をはじめとする為政者の頑迷さこそが、今回の問題の根である。
今の日本には賢明な政治家がいない。これは大きな悲劇である。
2005年4月19日
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