2008年が気づきの年になることを祈る
新年あけましておめでとうございます。
旧年はこのミニストリに対して様々なご支援を感謝いたします。
本年もよろしくお願い申し上げます。
(1)
最近、水木しげるの『昭和史』という本を読んでいる。
徴兵により戦争に駆り出された著者は、南洋の小さな島で地獄を体験する。
ある手違いによって玉砕したと報告されたが実際は生き残っていた水木の分隊は司令部にとって恥辱となった。
そこで、司令部は無謀な戦闘に送り込み彼らに潔く散ることを命じる。
人権などまったく存在しない。そんなこと言ったら臆病者、卑怯者呼ばわりされる雰囲気。
東条は、防空壕に入ることすら卑怯な行為であると考えていたらしい。
その反面、軍上層部は自分の富貴栄達を追い求め、面子や名誉にこだわる。
あれだけ破滅的な空襲にあい、原爆すら落とされていながら、なおも徹底抗戦を主張した軍人たち。
軍人にこの自殺的な思想を吹き込んだのは一体誰なのか。
一般の兵隊や国民の命など屁とも思わないこの軍の野蛮な気風を作り出したのは誰なのか。
(2)
敗戦によって野蛮で奴隷的な日本は死んだ。当然の裁きだ。
しかし、唯一残ったものがある。
それは、官僚制度だ。
なぜ今日でも日本の官僚が一般人のことを屁とも思っていないのか、なぜ関東軍のように周りが見えず、暴走しやすいのか。
戦争がまったく教訓にならなかったからだ。
(3)
「税金を増やせば福祉が充実する。。。」
「国が教育に関与すれば学力は向上する。。。」
「国が経営すれば間違いない事業ができる。。。」
太平洋戦争であんなに国に裏切られたにもかかわらず、国民はまだ国に信頼している。
教育や経営や福祉は、国の機能ではないのだ。
本来の仕事でないことをやらせるから、「金食虫のでくのぼう」にしかならない。
そろそろ国民も、この詐欺に気づいてよいころではないか?
2008年が気づきの年になることを祈る。
2008年1月1日
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