幼児にロックを聞かせるべきではない by Mike Rogers
ロックンロールDJマイク・ロジャーズ(東京在住)の記事"Rock and Roll Repudiation"は、ロックが子供に与える影響を警告している。
http://www.lewrockwell.com/rogers/rogers32.html より引用。
もし本当にロックが危険な音楽であるならば、幼児にそれを聞かせることは間違いだと当然結論できる。
私は真面目だ。これは笑い話ではない。「ロックは悪魔の音楽だ」なんていうことを言おうとしているのではない。私はロックが好きだ。
幼児にロックを聞かせるべきではないと気付いたのはつい昨日のことだ。
アルコールを飲んだり、ドラッグをやることは危険な場合がある。小さな子供に酒やドラッグを与えるべきだろうか。幼児(赤ちゃん)にコーヒーやコカコーラや砂糖を与えるべきだろうか。もちろんノーだ。
私はこの問題について正式に調査したわけではない。もしこのような調査の結果を数年前に自分で読んでいたら、「こんなのはナンセンスだ」と切り捨てていたことだろう。
しかし、私は自分の子育ての経験を通じて、ロックの影響を実際に体験したことに気付いた。
私の長女はロック音楽を聞いて育った。我が家にはロックが溢れていた。(これは私の失敗である。)
彼女の父親はその当時も今もロックンロールのDJである。
彼女は5歳のときにすでに『ロッキー・ホラー・ショー』とデビッド・ボウイが好きだった。
今彼女は20歳だが、一つの仕事をまともにやり遂げることができない。何ヶ月かしたら飽きて辞めてしまうのだ。彼女は高校も中退した。
地元の警察にごやっかいになったこともあった。
荒れる若者の一人としか思っていなかった。これはアメリカで言われる注意欠陥障害(ADD)だろうか。私にはわからない。ここは日本である。日本で注意欠陥障害について聞いたことがない。
私たち夫婦が離婚しそうだったため、次女は5歳になるまで私の母親に育てられた。私の両親は音楽をあまり聞かない。聞くとしても、ハリー・ベラフォンテや101ストリングスやハンク・ウィリアムスだ。
次女は中学校を卒業したばかりで、海外の高校に行く予定である。彼女は非常にまじめで問題を起こしたことはなかった。…
三女は幼児のころ重い病気にかかって長い間病院で生活した。もちろん病院ではロックンロールは禁止である。
彼女は今5年生で、学校では成績はトップで、人気者である。
母親と祖父母と一緒に暮らしており、ロックをまったく聴かない。
私の3番目の妻は男の子を欲しがっていた。彼女はクラシックのピアニストである。日本で最も有名な古典音楽の大学を卒業し、ラジオから流れてくるロック音楽が大嫌いだ(前にも言ったように、ラジオから流れてくるようなロックは「ホンモノ」のロックではないのだが)。…
息子が生まれる前に、妻はアーサー・ルービンシュタインのショパンや、ヴァン・クライバーンのチャイコフスキーやモーツァルトを胎教として聴かせていた。…
私たちは今日まで息子にこのような音楽を聞かせている。…
息子は(クラシックの曲を奏でる)おもちゃのピアノが好きで、よく遊んでいる。とても穏やかな性格で、よく笑う。
私たちは息子にテレビも見せないようにしている。昨日、息子がピアノで遊んでいたので、音楽が聞きたいかい?と尋ねてみた。そして、私がロックンロールとポップ・パンクロックを聞かせてみた。
すると、彼の反応はほとんど瞬間的だった。彼は非常に緊張して、すぐに呼吸が荒くなった。
私がすぐに音楽を消すと、静かになった。私は音楽に対する彼の反応に非常に驚いた。
私は息子がヒステリックな表情を見せたのをそれまで一度しか見たことがなかった。それは、妻が用事で外出していた時、私が5時間彼の世話をした時だ。母親がいないのを見て、彼は(私といっしょに)泣きわめいた。
もちろん私は息子を誇りに思う。とても頭のよい子だと思う――これは、妻のおかげだ。私は子供たちをみな愛している。
しかし、もしもう一度やり直せるなら、私は自分の子供たちにロックンロールを聞かせないだろう。
私は自分でこのことを体験した。冷静になってよく考えてみれば、当然のことに思われるだろう。
ロックンロールが好きな人は、私を馬鹿と思うに違いない。前にも言ったように、私個人はギンギンのロックが好きだ。
しかし、私を説得するなら、合衆国政府が何百万ドルもの大金をつかって誰にも分かりきった次のような結論を出すために調査をする必要などまったくないのだ。
「大きな音の攻撃的な音楽を幼児に聞かせるのはよくない。」
2004年5月17日
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