カルヴァン主義はユダヤ教に影響されてできた?3
旧約聖書の宗教とユダヤ教の決定的な違いは、前者は、救われた人々の宗教であり、後者は滅びた人々の宗教であるということだ。
紀元70年にマタイ25章の「羊と山羊の分離」が行われた。
紀元70年以前イスラエルは、イエス・キリストを信じて救われた羊と、信じない山羊とが混在していた。
しかし、裁きの日が訪れて、羊は主の奇跡的な導きによって、エルサレムを脱出することができたが、山羊たちは虐殺された。
おびただしい数の人々がローマ軍によって殺戮され、その後、追放された。
最終的に、2世紀のバルコクバの乱において、ユダヤ人は、祖国を失って全地を漂流することになる。
ユダヤ人にとって、離散は、「死」を意味する。
パレスチナの地にモーセによって集団で導きいれられ、定住したことが「救い」であり「命」であれば、そこから追い出されることは「裁き」であり「死」である。
だから、ユダヤ教とは、死人の宗教なのだ。
イエス・キリストを信じずに、滅んだ人々の宗教だ。
カルヴァン主義は、このような死の宗教の影響を受けていない。
カルヴァンは、自分の説の正当性を聖書と、教会の伝統的な教説、つまり、救われた人々の教え、命の教えに依存した。とくにアウグスチヌスの教説に依存した。
もし、カルヴァンがユダヤ教の説、ラビたちの教え、タルムードを権威として引用した箇所があるならば、見せてほしい。
かれこれ30年近くカルヴァンのことを勉強しているが、一度も出会ったことがない。
カルヴァン主義は、正統的なキリスト教の教説であり、宗教改革においてスタンダードになった教えであることを確認してほしい。
カルヴァン主義を否定し、宗教改革を否定するならば、あなたは確実に「キング・オブ・トンデモ」になるからご注意。
2009年5月19日
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