国は塾に規制をかけるな
塾講師が教え子を殺害した件を受けて、国が塾の経営にまで規制をかけようとしている。
完全に解決法が間違っている。
はたして問題は、塾の体制にあったのだろうか?
国は自問してほしい。
普通の塾教師が、自分の教え子を殺害するか?しかも、一人の女の子を殺すために、包丁2本とハンマー1本を用意するか?
明らかに問題は、この教師の異常な資質にある。塾にあるのではない。
これはきわめて特殊な事件であって、今後このような事件が繰り返される恐れはない。
万が一繰り返されたとしても、それは、命を軽んじるとか、我慢ができない、自己中心的だ、などという若者一般に共通すると言われている性質の問題であろう。
なぜならば、問題はもっぱら塾において起こっているというわけではなく、様々な職場、地域、環境において起こっているからである。
もし国が動くべきであるというならば、若者を取り巻く環境に規制をかけることだ。
残虐なゲーム、インターネットサイト、ポルノ、コンビニでの成人雑誌の販売、暴力的な映画、オカルト、進化論…
こういった有害な環境を浄化することである。
今後、塾講師や各種専門学校の教師の資格に制限が加えられるだろう。
今、国主導の学校教育の欠陥を補う形で広まった塾が国の強い統制のもとに置かれるならば、もはや教育に逃げ場はなくなってしまうだろう。
私塾の教育の内容にも、国が規制をかけるようになれば、この国から言論の自由は事実上消滅したと考えることができよう。
2005年12月13日
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