需要と供給による価格決定のメカニズムを阻害するな


需要と供給によって価格が決定されるのがノーマルである。

この過程を恣意的にコントロールしようとするのが、ヒューマニズム経済学である。とくに共産主義である。

ソ連では、贅沢品と呼ばれるものに大きな税金がかけられた。

金持ちからできるだけ力を奪うためである。

国家以外に金持ちを作らない制度である共産主義において、価格は恣意的に決定される。

しかし、いくらこのように人間がコントロールしようとしても、実際の人間のニーズをコントロールできないのだから、当然のことながら、闇市が生まれる。

中国の地下教会も、ある意味において闇市である。

政府公認の教会は国家のコントロールがあるから純粋に信仰が維持できないと考えた本当のクリスチャンが集まる。

中国の隠し子も闇市である。いくら一人っ子政策を続けても、子宝を望む夫婦の需要をコントロールすることはできない。

だから、必然的に隠し子が現れる。

子供を望む心、そして、その夫婦に子供を与えること、すべて神の決定による。

人間の需要まで国家はコントロールできないから、人間社会はその需要に合わせたものを作る。

この結果、共産主義社会は、仮面社会になる。

共産主義国に粉飾が多いのは、実体を隠すためである。自分の理論では、社会段階発展の結果共産主義が登場し、それは理想の社会であるはずなのだが、そうではないので、その実体を隠すために粉飾を行わざるを得ないのである。

人間は神になれない。市場をコントロールしようとすることは神以外できない。

需要と供給は、神の意思の反映である。需要と供給によって決定された価格は、神の決定された価格である。

ある地方で米が豊作であったり、ある海域でサンマが大漁であったり、このような生物学的、環境的、自然科学的な現象を人間はコントロールできない。

また、人間の側の需要も同様である。例えば、最近中国人もマグロを食べるようになってマグロの需要が逼迫しているという。

中国人がマグロ好きになるかどうかは人間が決定できることではなく、神の導きである。

需要と供給、そして、市場をコントロールし、価格をコントロールしようとするのは、不自然であり、神の決定に違反する行為である。

 

 

2008年9月5日

 

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