正論への反抗は緩慢な自殺である
主人の心を知りながら、その思いどおりに用意もせず、働きもしなかったしもべは、ひどくむち打たれます。 (ルカ12・47)
人生は、仕事である。
人間は、神のために働くために生まれてきて、仕事を終えて死ぬ。
救いに選ばれ神の国のために働くように召された人々は、あるとき神と出会い、聖書を通じて御心を知る。
救いに選ばれておらず、神の国のために働くように召されていない人々は、神と出会うことなく、聖書を通じて学ぶこともない。
神の側においてすべてが決定されているから、人間の側ではどうしようもない。
こちらがどんなにがんばっても召されていない人の心を変えることは不可能だ。
ロックフェラーのように、悪魔のために働くために一生を送るように定められている人々は、そのような人生が開ける。
不思議とお金と権力が集まる。バベルの塔を築くためだ。
バベルの塔が築かれる直前に破滅が襲って、永遠の呪いの中に落ちる。
そして、自分が行ったすべての悪行の責任を地獄の中で取らされる。
人間の側から見れば、「なぜ私をこのようにおつくりになったのですか?神の計画に誰が逆らうことができるでしょうか。」と叫びたくなるが、それは、我々は非主権者なのでしかたがないのだ。
すると、あなたはこう言うでしょう。「それなのになぜ、神は人を責められるのですか。だれが神のご計画に逆らうことができましょう。」
しかし、人よ。神に言い逆らうあなたは、いったい何ですか。形造られた者が形造った者に対して、「あなたはなぜ、私をこのようなものにしたのですか。」と言えるでしょうか。
陶器を作る者は、同じ土のかたまりから、尊いことに用いる器でも、また、つまらないことに用いる器でも作る権利を持っていないのでしょうか。(ローマ9・19-21)
我々は器である。
神が我々を男として、女として生まれさせられた。
日本人として生まれたということは、世界で一番幸運な国に生まれたということだ。
だから、我々は神に感謝しなければならない。
しかし、戦争に巻き込まれて虐殺されるべく生まれる人もいる。
彼は来てエジプトの国を打ち、死に定められた者を死に渡し、とりこに定められた者をとりこにし、剣に定められた者を剣に渡す。(エレミヤ43・11)
「捕虜になるべく定められた者」「剣で殺されるべく定められた者」がいる。
神が計画しない限り、この箇所の侵略者は、エジプト人の誰をも捕虜にすることも、剣で殺すこともできない。
捕虜になる人、剣で殺される人は、最初から定められている。
人間の側では、誰がそれであるかわからない。
また、それは、侵略者がそのように選ばれた人々を拉致、殺人してよいということを意味しない。
神は侵略や拉致、殺人を聖書において禁止された。
しかし、ある民族や人々があまりにも堕落して、神の法に照らしてそのような刑罰に値する状態になった場合、そのような侵略者を起こして、それらの人々を裁くことがある。
また、「何をやっても無駄だ。最初から決定されているならば。」という考えも間違い。
人間の側で悔い改めるならば、刑罰はくだらない。
しかし、実はそれすらも予定されている。
つまり、神は「この人に悔い改めの心を与えて、刑罰にあわないように改心させよう」との計画にしたがって、人は悔い改める。
だから、我々の側からは、結果しか見えない。我々は、聖書にしたがって努力するしかないのだ。
このHPで聖書の教理を学んでいる方々は、ある意味において幸いな計画の中にいる人々だと思う。しかしあくまでも「ある意味において」である。
聖書の教理を学びながら、それに服従しない場合もある。
そういった場合、つまり、神の言葉を学びながら、反抗する場合もあるが、その人々は、学ばなかった場合よりも刑罰はいっそう厳しいものになる。
「主人の心を知りながら、その思いどおりに用意もせず、働きもしなかったしもべは、ひどくむち打たれ」る。
聖書について知ったら最後なのだ。
服従するしかない。
我々被造物は、創造者に対して一切文句を言える立場にはないのだ。
「私はアルミニウス主義者だから、予定を信じません」という人は、嘘をついているのだ。
人間には、真理を悟る能力がある。
誰でも聖書の言葉を学んで首肯しない人はいない。
心の奥底でそれが正しいことを知っている。
正論を学びながら、あえて嘘を信じるのは、「信じたいから」だ。
異端は、自分の欲望が真理よりも優先された場合にのみ生まれる。
だから、その場合、刑罰は、まったく御言葉を知らなかった場合よりもはるかに厳しくなる。
訓戒を無視する者は自分のいのちをないがしろにする。叱責を聞き入れる者は思慮を得る。(箴言15・32)
正論を捨て、正しい教理に反抗し、異端の教えにしたがい、神の国のために働かないということ…。
これは、緩慢な自殺である。
2010年6月30日
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