アメリカの市民宗教


<Sugi様>

American Civil Religion(アメリカの市民宗教)とキリスト教は別物である

Sugiです。

American Civil Religion という概念があります。これは、一種のアメリカナショナリズムとプロテスタンティズム(もちろん本物のプロテスタンティズムではありません。)の混合物のようなものであって、真のキリスト教とは全く異なるものであります。

端的にいえば(幾分正確さを欠きますが)American Civil Religion は、アメリカのすべては正しいとかアメリカ的なものはすべて良いとかいった価値観としてあらわれてきます。アメリカの学校の教材にもAmerican Civil Religion はちらほらと見かけます。アメリカの保守派の人々の言動に特にこれがあらわれてきます。American Civil Religion はその論理的帰結として、アメリカの国家主義、膨張主義に結びついていきます。


ですから、私たちがアメリカという国を見る時には、まず、キリスト教と American Civil Religion をはっきりと区別することが必要なのです。

私たちが決して忘れてはならないことがあります。
それは、多くの心あるアメリカのクリスチャンの人々はこのことをはっきりと認識し、かつ、このAmerican Civil Religion と戦っていることです。私たちは彼らと連帯しているのです。そして彼らとともに神の国のために働かなければならないのです。



実は私たちクリスチャンの日本人は、日本宗教(Japanese Civil Religion)の影響を受けやすいという自らの重大なる弱さについて気づいていないことが多いのです。


結論はこうです。

「けれども私たちの国籍は天にあります。」ピリピ3:20


私たちの地上の国籍は過ぎ去るものです。私たちの永遠の国籍は神の国にあります。国籍を超え、言語の壁を越え、民族の壁を超えて、すべてのキリスト者は助け合いながら、神の栄光の実現のために献身するように励まされています。

<tomi>

Sugi様
大変示唆に富むご掲示をありがとうございます。

ゲイリー・ノースが、このアメリカの市民宗教の成立過程について詳細な説明をPolitical Polytheismという本の中で行っています。ご参照くだされば幸いです。

http://www.millnm.net/qanda/yV6zxyJ.htm

 

 

2004年5月17日

 

ツイート



 ホーム

 



millnm@path.ne.jp