日本に関する仮説17
日猶同祖論問題をバカにする人々は、現代の正統とされる歴史学を金科玉条のごとく崇拝しているからである。
しかし、歴史学が経験科学である以上、それが「唯一無二の真理」であることを証明できないのであるから、それを絶対視することはできない。
科学はその定義からすると、常に塗り替えられるべきものである。それは「経験したことからのみ出発する」ので、経験が広がれば、新しい理論は常に登場する。
たとえば、日本から古代ユダヤ人の遺物が発見されれば、ガラっと意見が変わり、学界は日猶同祖論に傾くだろう。
しかし、今、我々が持っているものは、日猶同祖論を示唆することしかできない「状況証拠」だけである。
たとえば、古事記の創造物語が創世記のそれと酷似しているとか、天照大神の天の岩戸伝説がキリストの復活物語と似ているとか、聖徳太子の誕生物語がキリストのそれと似ているとか、である。
だから、我々は科学的に見るならば、日猶同祖論を「仮説」として見てよいと思う。
しかし、聖書的に言えば、それに留まることはできない。
聖書は、「ユダヤ人はキリスト以前に世界全土に離散していた」と証言しているからである。
「人の子は大きなラッパの響きとともに、御使いたちを遣わします。すると御使いたちは、天の果てから果てまで、四方からその選びの民を集めます。」(マタイ24・31)
普通この個所は未来の「世界の終末」に関する個所と考えられているが、そうではない。
直後に「まことに、あなたがたに告げます。これらのことが全部起こってしまうまでは、この時代(=つまりイエスが生きていた時代)は過ぎ去りません。」(マタイ24・34)
とあるからである。
ということは、イエスと同世代が生きていた時代(紀元30−70年頃)に、「その選びの民(=ユダヤ人)」が「天の果てから果てまで、四方」に存在していた、ということである。
どうして日本は例外だったと言えるだろうか。
元伊勢である、京都の真名井神社の宮司海部(あまべ)氏は、漁撈・農耕・航海・機織・酒造等の優れた技術を持っていたといわれている。
これが渡来系の技術の伝来を意味しているのは明らかである。早稲田大学で教鞭をとっていたラビ・トケイヤー氏によれば、シルクロードの交易の中心はユダヤ人であり、絹製品取引はユダヤ人の独占であったと述べているので、私は、この海部氏がユダヤ系であると考える。
実際、友人のK氏が宮司の海部氏に直接聞いたところによれば、彼は「私の先祖はユダヤ人であると信じている」と述べたという。また、その祭神である豊受大神は「ユダヤの神ヤーウェであると信じる」とも述べられた。(しかも、彼は「伊勢神宮はこういったことを知っているが、明らかにしないでしょう。」とも言われた。)
また、非常に不思議なことだが、K氏によれば、1996年に友人のK氏とM氏に神から預言が与えられ、真名井神社の前に立つように指示された。
当地に赴くと、M氏に「私はあなたに産着を与える」という言葉が与えられた。長いことこの言葉は私たちにとって謎だったのだが、先ほどインターネットを見ていて驚いてしまった。
真名井神社には天照大神の荒魂の産湯である産盥(たらい)等があると書かれていたからだ。
http://www.shiga-miidera.or.jp/serialization/shinra/125.htm
つまり、この神社は、天照大神の誕生の地なのだろうか。
古事記における天照大神の天の岩戸神話は、キリストの十字架と復活と酷似している。
天照大神がキリストを表すとすれば、真名井神社はキリスト誕生の地を象徴する。
真名井神社は、本伊勢であり、伊勢神宮の遷宮の事実上の出発点である。最終地である伊勢が、その最期を象徴するとすれば、そこに十字架があっても不思議ではない。
事実、伊勢神宮の内宮の心の御柱は、T字型の十字架なのである。
荒唐無稽に思えるだろうか?
頭を硬くしないでほしい。
ことは、宗教的象徴の問題なのである。
昔、ユダヤ人が来て、神道の基本がユダヤ思想によるのであれば、伊勢神宮にこのようなテーマが隠されていると考えても不思議ではない。
もちろん、論証の域にまで達しているわけではないが、しかし、類推を積み重ねる以外には論証まで行き着かないのであるから、自由な発想を禁じないでほしい。
私が異端になったと考えるだろうか?
異端とは、聖書に違反した考えのことを指す。どこに聖書に違反しているだろうか?教えてほしい。
むしろ、聖書は全世界にユダヤ人が離散しており、そこに伝道師が派遣されて、まず契約の民であるユダヤ人に福音が届けられた、紀元1世紀にまず契約の民に救いが訪れたと証言しているのである。
日本にユダヤ人がおり、彼らに福音が届けられ、彼らの中にキリスト信仰が芽生えた、それが日本神道の基礎を形成したと考えて何がおかしいのか?
反対する人は、それこそ、「聖書から論証したまえ」。
2005年11月17日
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